ルノー 5ターボ グループBの小さなMRモンスター 未来感溢れるデザインで魅了 ターボ! ブースト!(2)

公開 : 2026.02.21 17:50

アクセルオフで刺激的なオーバーラン

ステアリングホイールは、左右非対称の2スポーク。ボルスターがセクシーなシートは、座り心地が良い。オプションだったデビル・マフラーが組まれているものの、エンジンは意外に扱いやすい。しかし、タダモノではない事がすぐに分かる。

ブーストは2000rpmから上昇し始め、3200rpmで0.86barに達する。6500rpmのレッドラインまで、積極的に速度を高める。ディスクブレーキは、やや効きが弱い。

ルノー 5 ターボ(1980~1983年/欧州仕様)
ルノー 5 ターボ(1980~1983年/欧州仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

1速から2速へのシフトアップは、複雑なリンクが影響し、滑らかとはいえない。ステアリングは重く、トレッドの広さを感じさせる。だが活発に走らせるほど、変速のスムーズさが増す。ドライなサウンドが、キャビンに充満する。

アクセルペダルを踏み込めば、唸るようにクレッシェンド。アクセルオフでオーバーラン。オーナーが「怒った蜂の群れ」と表現する、刺激的な破裂音が耳に届く。

確かな意志で操るほど応えてくれる

エンジンだけでなく、シャシーも格別。回頭性は想像以上に鋭く、ボディロールは最小限。前が195、後ろが220という幅の、ミシュランTRXタイヤがアスファルトをしっかり捉え、バランスはかなりイイ。ひたすらグリップし、突進していく。

運転姿勢は起き気味だが、まぶたを閉じれば、クラシックなミドシップ・フェラーリロータス・エスプリと勘違いするかも。目を開けば、全方向に優れた視界で我に返る。

ルノー 5 ターボ(1980~1983年/欧州仕様)
ルノー 5 ターボ(1980~1983年/欧州仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

ラリー・ドライバー、ジャン・ラニョッティ氏のように、ステアリングとシフトレバー、ペダルを、確かな意志で操るほど応えてくれる。ホイールベースは短く、前後の重量配分は40:60だから、雨の日には丁寧な扱いが必要だろう。

ホモロゲーション取得のため、5 ターボは400台の提供が目指された。しかし人気に押され、軽量化された5 ターボ2と合わせて、約5000台が作られている。1度目にすれば、忘れられない。運転すれば、強く惹き込まれる。筆者も、すっかりその1人だ。

協力:リチャード・ヘッド氏、ジョン・ロー・エンジニアリング社

ルノー 5 ターボ(1980~1983年/欧州仕様)のスペック

欧州価格:11万5000フラン(新車時)/15万ポンド(約3150万円)以下(現在)
生産数:1820台
全長:3660mm
全幅:1750mm
全高:1320mm
最高速度:199km/h
0-97km/h加速:6.0秒(予想)
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:970kg
パワートレイン:直列4気筒1397cc ターボチャージャー OHV
使用燃料:ガソリン
最高出力:162ps/6000rpm
最大トルク:21.3kg-m/3250rpm
ギアボックス:5速マニュアル/後輪駆動

この続きは、2月22日公開予定のターボ! ブースト!(3)にて。

ルノー 5 ターボ(1980~1983年/欧州仕様)
ルノー 5 ターボ(1980~1983年/欧州仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

記事に関わった人々

  • 執筆

    アラステア・クレメンツ

    Alastair Clements

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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