「空飛ぶ円盤」からド派手なテールフィンまで 世界の奇抜なクルマ 43選(前編) 美しさと狂気は表裏一体

公開 : 2026.03.15 11:05

アストン マーティン・ラゴンダ

ウィリアム・タウンズ(1936-1993)によってデザインされたラゴンダは、1976年にデビューしたとき、激しい非難を浴びた。それまでのアストン マーティンは、スタイリッシュで曲線美のあるデザインで知られていた。それに対し、タウンズのデザインは、鋭いエッジとフラットなパネルで構成されていたのだ。

伝統を重んじる愛好家は愕然としたが、実際、ラゴンダは1990年まで生産が続けられた。1987年に(再びタウンズによって)わずかなスタイル変更が行われたが、このクルマの本来のキャラクターが変わることはなかった。

アストン マーティン・ラゴンダ
アストン マーティン・ラゴンダ

アストン マーティン・ヴィクター

ワンオフ車であるヴィクターは、限定生産のハイパーカー、One-77をベースにしており、サーキット専用車ヴァルカンのサスペンションと、ヴァルキリーのインストゥルメント・ディスプレイを採用している。7.3L V12エンジンは、コスワースの手によってOne-77の760psから847へとパワーアップしている。

スペックもワイルドだが、その外観はさらにワイルドだ。カーボンファイバー製のボディは、1977年から1989年まで生産されたV8ヴァンテージのスタイリングの要素を取り入れたものだ。円形ヘッドライトとブラックの塗装により、アストン マーティン史上最もアグレッシブなロードカーの1つに仕上がっている。

アストン マーティン・ヴィクター
アストン マーティン・ヴィクター

アウディ・タイプK

アウディ・タイプKは技術面では先進的だが、オーストリア=ハンガリー帝国出身のパウル・ヤーライ(1889-1974)が手を加えるまでは、1920年代の他車とほとんど変わらない見た目だった。ヤーライはツェッペリン飛行船の設計に携わったことのある航空技術者で、自動車向けに設計したボディは、あまり知られていないドイツのメーカー、レイ社やディキシー社にも採用された。

幅に対して異常に背が高いこれらの開発車両は、横風やコーナリングで倒れる危険性があった。しかし、ヤーライが予想した通り、直線では従来型のボディよりもはるかに速かった。

アウディ・タイプK
アウディ・タイプK

BACモノ

アリエル・アトムと同様、BACモノとその後継モデルであるBACモノR(写真)は、美しさではなく速さを追求して設計されたため、この外観となっている。ブリッグス・オートモーティブ・カンパニー(BAC)が生み出したこのモデルは、軽量化と重量配分に重点を置き、レーシングカーと非常に似た構造となっている。

また、シングルシーター設計とクローズドホイールを組み合わせている点も特徴的だ。その設計の利点は非常に大きいため、F1を含むほとんどのモータースポーツで禁止されている。

BACモノ
BACモノ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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