悪路前提の電動ステーションワゴン『e-アウトバック=トレイルシーカー』 ニッチな存在だが、それもスバルらしさ

公開 : 2026.04.08 18:05

砂地や急勾配を難なくクリアする走破性

最低地上高は211mmと高く、ボディと地面が接する角度はフロント側で17.6度。リア側は20.2度と深い。ロックデフは備わらないが、ツインモーターの制御と「Xモード」トラクション・コントロールで、優れた走破性を披露する。

スノー/ダートだけでなく、ディープスノー/マッド・モードも用意。一般的なサマータイヤでも、砂地や急勾配を難なくクリアしていた。仮に片側のタイヤが浮いても、ホイールスピンを検知すると、別のタイヤへトルクが伝達される。

スバルe-アウトバック(トレイルシーカー/欧州仕様)
スバルe-アウトバック(トレイルシーカー/欧州仕様)

新しい機能が、「グリップコントロール」。オフロード用のクルーズコントロールで、自動的に速度が保たれるため、ステアリングの操作へ集中できる。

電費は、カタログ値で5.9-6.4km/kWh、航続距離は526kmが主張される。ツインモーターでは悪くないものの、驚くほどでもない。現実的な航続距離は、400km程だろう。

スバルらしい悪路前提の電動ワゴン

やや個性の薄いソルテラだが、そこへ巧妙に手を加えることで、e-アウトバックは非常に特徴的なモデルへ仕上がっている。ガソリンエンジンの新型アウトバックは、欧州市場への導入はないが、その穴を補えそうだ。

英国での価格は5万3000ポンド(約1113万円)程が見込まれ、競合モデルの方が予算に合致する人は多いはず。それでも、悪路を前提とした電動ステーションワゴン/クロスオーバーはまだ珍しい。ニッチな存在だが、それがスバルらしくもある。

スバルe-アウトバック(トレイルシーカー/欧州仕様)
スバルe-アウトバック(トレイルシーカー/欧州仕様)

オフロードでは、優れた走破性を披露。オンロードでも、恐らく快適だろう。魅力的なEVが誕生したといっていい。

◯:広く使い勝手の良い荷室 本格的な悪路の走破性 活発な動力性能
△:タッチモニターの印象は可もなく不可もなく 特に目立たない航続距離 後席は40:20:40の分割が良い

スバルe-アウトバック(トレイルシーカー/欧州仕様)のスペック

英国価格:5万3000ポンド(約1113万円/予想)
全長:4845mm
全幅:1860mm
全高:1675mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:4.5秒
航続距離:526km
電費:5.9-6.4km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:2150kg(予想)
パワートレイン:ツイン永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:69.0kWh
急速充電能力:150kW(DC)
最高出力:381ps(システム総合)
最大トルク:27.3kg-m(前)+27.3kg-m(後)
ギアボックス:1速リダクション/四輪駆動

スバルe-アウトバック(トレイルシーカー/欧州仕様)
スバルe-アウトバック(トレイルシーカー/欧州仕様)

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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