ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(2) 日産GT-R想起の猛烈加速 驚異的な能力の幅 議論の余地なく傑出SUV

公開 : 2026.04.02 18:10

ターボの航続距離はカタログ値で616km

通常のカイエン・エレクトリックにも短時間試乗したが、474psでも不満なく力強い。公道なら、ターボの9割近い性能を得られるのではないだろうか。しかもお手頃だ。

こちらのサスペンションは、アダプティブ・エアスプリングだったが、乗り心地も素晴らしい。浮遊感を排除しつつ、安楽さを維持。カーブでは多少ボディロールを示すものの、上級SUVのユーザーをしっかり満たす姿勢制御と快適性といえる。

ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(欧州仕様)
ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(欧州仕様)

気になる航続距離は、カイエン・エレクトリック・ターボのカタログ値で616km。ポルシェというブランドを欲する場合、電費よりパフォーマンスが優先されるはずだが。

議論の余地なく傑出した電動SUV

1156psもの電動パワートレインは、SUVには不要かもしれない。滑らかなアスファルトで胸のすくような操縦性を叶えているのは、パワー以上にシャシーの高度な技術といえる。ベーシックなカイエンの方が、賢明な選択肢であることは否定できない。

だとしても、筆者は「ターボ」へ畏敬の念を抱かざるを得ない。過剰で刺激的で、能力の幅広さは驚異的。洗練性や快適性も素晴らしい。ポルシェのフラッグシップに相応しい。

ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(欧州仕様)
ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(欧州仕様)

称賛する人がいる一方で、拒否する人もいるだろう。それでも、スペックの数字以上に傑出した電動SUVであることに関して、議論の余地はないように思う。

◯:シームレスで壮大なパフォーマンス 乗り心地と操縦性の絶妙なバランス 広々とした乗員空間 快適な乗り心地
△:かなりの車重 かつてないほど高いターボの価格

ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(欧州仕様)のスペック

英国価格:13万900ポンド(約2749万円)
全長:4985mm
全幅:1980mm
全高:1674mm
最高速度:249km/h以上
0-100km/h加速:2.5秒
航続距離:616km
電費:4.8km/kWh(予想)
CO2排出量:−g/km
車両重量:2645kg
パワートレイン:ツイン永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:108.0kWh
急速充電能力:400kW(DC)
最高出力:857ps(オーバーブースト時:1140ps)
最大トルク:152.6kg-m
ギアボックス:1速リダクション/四輪駆動

ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(欧州仕様)
ポルシェ・カイエン・エレクトリック・ターボ(欧州仕様)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ヴィッキー・パロット

    Vicky Parrott

    2006年より自動車ジャーナリストとして活躍している。AUTOCARを含む複数の自動車専門誌で編集者を歴任した後、フリーランスとして活動を開始し、多くの媒体で執筆を続けている。得意分野はEV、ハイブリッド、お菓子。2020年からは欧州カー・オブ・ザ・イヤーの審査員も務める。1992年式のメルセデス・ベンツ300SL 24Vの誇り高きオーナーでもある。これまで運転した中で最高のクルマは、2008年のフォード・フィエスタSTとアルピーヌA110。どちらも別格だ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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