全装備で約4620万円? ルノー 5 ターボ3E 500馬力超えで1980台限定は完売近し 吐き気覚える強い刺激

公開 : 2026.04.01 18:05

オプション全装備で約4620万円といわれる、史上最も高額なルノー、5 ターボ3E。コミカルなほどアグレッシブな見た目に、500馬力超えのパワーを秘めます。UK編集部が助手席で体感したモノとは?

プラットフォームはEV版アルピーヌA110と同じ

史上最も高額なルノーが、いよいよリリースされる。5 ターボ3Eのお値段は、英国では素の状態で14万ポンド(約2940万円)。オプションをフル装備すれば、22万ポンド(約4620万円)まで上昇するらしい。

そもそも、通常のルノー5 E-テックとは別物で、共通する部品はドアミラーとドアハンドル、テールライトだけらしい。プラットフォームは、新開発されたアルピーヌ・パフォーマンス。これは、バッテリーEV版の次期アルピーヌA110の基礎骨格もなす。

ルノー 5 ターボ3E(プロトタイプ)
ルノー 5 ターボ3E(プロトタイプ)

筆者は今回、グッドウッド・サーキットでプロトタイプへの同乗が許された。ステアリングホイールを握るのは、ルノーの熟練テストドライバー、デビッド・プラシュル氏だ。

過激な電気自動車の助手席に座ると、静寂性とは相反する激しい加速力で、気分が悪くなる事がある。過激なエンジン車では、折り重なる強い刺激で酔うことがある。果たして5 ターボ3Eの体験は、その両者を掛け合わせたようなものだった。

コミカルなほどアグレッシブな見た目

5 ターボ3Eの生産数は、1980台のみ。初代、ルノー5 ターボの発売年にちなんだ数字だという。高額にも関わらず、既に完売は近いらしい。

見た目は徹底的にアグレッシブで、コミカルなほど。自然と、周囲の人が吸い寄せられてくる。助手席へ身を収め、6点式ハーネスを締めると、車高の低さを実感する。ロールケージが張り巡らされ、包まれ感は半端ない。オリジナルの5 ターボとは、別世界だ。

ルノー 5 ターボ3E(プロトタイプ)
ルノー 5 ターボ3E(プロトタイプ)

インテリアは派手。シートはレトロフューチャーな専用アイテムで、特別感を醸し出す。タータンチェックが、高級感を漂わせる。プロのレースゲーマーが仕上げた、コクピット・リグ環境の雰囲気にも通じるかも。

非常用のキルスイッチや、何用なのか不明なコントロールボックスなど、プロトタイプ特有の装備が露出している。タッチモニターは、5 E-テックのまま。ハンドブレーキは油圧で、突き出たレバーはイエロー。一輪の花のように見えた。

EVとしては軽い車重で圧巻の旋回性能

発進は極めて静か。低速域では、車高の低いレーシングカーさながらに、ロードノイズが大きい。ピットレーンの出口でプラシュルが右足を蹴飛ばすと、ホイールスピンしながら豪快に突進が始まる。

バッテリーは充電量が乏しく、パワーは抑え気味とのことだが、勢いは500馬力超え。0-100km/h加速が約3.5秒という数字にも、納得できる。

ルノー 5 ターボ3E(プロトタイプ)
ルノー 5 ターボ3E(プロトタイプ)

マッジウィック・コーナーへ飛び込めば、慣性が極めて小さく、圧巻の旋回性能を宿すことを実感。カーボン・コンポジット構造で、車重は1450kgほどと、通常の5 E-テックと殆ど変わらない。ロータス・エリーゼより遥かに重いが、EVとしては確実に軽い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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