フォルクスワーゲンID.ポロ「GTI」プロトタイプ世界初試乗(1) 特別な3文字のイメージへ合致するモデル誕生へ

公開 : 2026.05.11 18:05

前輪駆動でGTIの航続距離は420km以上

「これ迄のリアモーター・レイアウトでは、(衝突安全性を高めるために)車重が増加しがちで、小さなボディでは荷室が犠牲になるとわかりました。一方でMEB+プラットフォームのID.ポロでは、軽量化と高効率化を実現しています」

「駆動用バッテリーは52.0kWhあり、GTIの航続距離はWLTP値で420km以上です。通常のグレードなら、450km以上あります。フロントモーターにより、回生ブレーキの効率が高まり、パワートレインのコンパクト化も叶えています」

フォルクスワーゲンID.ポロ GTI(プロトタイプ)
フォルクスワーゲンID.ポロ GTI(プロトタイプ)

「それに、ホットハッチを運転する時、ドライバーが期待するのは前輪駆動。クラシカルなテンプレートですよね」。ウンバッハが続ける。加えて、経験豊かな同社だからこそ、シャシーには先進的な技術も惜しみなく投入されている。

同車の歴代で最高のトーションビーム

ID.ポロ GTIの最高出力は226psで、最大トルクは29.5kg-m。ボルグワーナー社製の、トルクベクタリング・アクティブデフをフロントに採用する。これは、ゴルフGTI エディション50に載るモノの改良版だという。

アルミホイールは、少々大きめの19インチが標準。幅は最大で235とワイドだが、もちろん小径なホイールにも対応する。アダプティブダンパーが組まれる、ダイナミック・シャシー・コントロールプラス(DCC+)が標準で、快適性を担保する。

フォルクスワーゲンID.ポロ GTI(プロトタイプ)
フォルクスワーゲンID.ポロ GTI(プロトタイプ)

スタビライザーは強化品で、スプリングは車高を15mmダウン。フロントハブやステアリングナックルも専用品となり、ネガティブキャンバーが強められている。ステアリングは可変レートで、レシオは通常の15:1から14:1へクイック化済みだ。

リアのマウントとブッシュは、乗り心地を犠牲にせず、アクスルを高精度に保持する。「これまで弊社が作ってきたなかで、最高のトーションビームだと思いますよ」。彼が自信を滲ませる。

この続きは、フォルクスワーゲンID.ポロ GTIの試作車へ(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

フォルクスワーゲンID.ポロ「GTI」プロトタイプ世界初試乗の前後関係

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