数値化や言語化が難しいフランスのブランド BセグSUV で3列7人乗りを敢えて採用した『C3エアクロス』に感じる、シトロエンらしさ【森口将之がレポート】

公開 : 2026.08.20 11:45

シトロエンに乗ると会話が弾む

ふたりのプレゼンテーションのあとは、我々メディアを交えてのラウンドテーブルも用意された。ここで印象的だったのは、ステランティス・ジャパンのフレンチブランド事業部でマーケティング&コミュニケーションマネージャーを務める中山領氏の言葉だ。

個人的に、同社きってのシトロエン・フリークだと認識している同氏は、C3エアクロスが日本市場では初めての『3列シートを持つコンパクトSUV』になったことについて、こんな解説をした。

フレンチブランド事業部でマーケティング&コミュニケーションマネージャーを務める中山領氏(中心)。
フレンチブランド事業部でマーケティング&コミュニケーションマネージャーを務める中山領氏(中心)。    ステランティス・ジャパン

「小さなSUVなのに7人乗りというと、狭そうに感じるかもしれませんが、それでも作るのがシトロエンらしいと感じています。コンパクトな空間にみんなが集まって乗るシーンがまた、楽しいそうだと思っているし、もともとシトロエンに乗ると会話が弾むので、ふさわしいパッケージではないでしょうか」

これについては同感で、僕も親と同居していた頃、親のドイツ車で出かけるときは車内の会話はほとんどないのに、自分のシトロエンで出かけるときは別の家族かと思うほどガヤガヤしていたことを覚えている。

少し前にAUTOCAR JAPANで試乗記をお届けしたC5エアクロスでは、疲れにくい移動空間であることを表現するために、『リカバリードライブ』という言葉を起用したが、これはクルマの売り方が難しくなる中で、リカバリーウェアが売れている状況を見て、思いついたとのこと。

シトロエンの魅力はデザインや乗り心地など、感覚的な部分が多いので、こういう創意工夫は大事になりそう。ただユーザーの選択肢に上がるためには、機能や性能といった部分もキーになる。その点で7シーターコンパクトSUVというC3エアクロスのパッケージングは、大きな後押しになりそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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