オールドスクール老モデラーも静観できず! 周回遅れで『楽プラ』のススメ【長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:第22回】

公開 : 2026.08.26 12:05

彗星の如く現れるや瞬く間に大ヒット

そんなご時世に、彗星の如く現れるや瞬く間に大ヒットとなったプラモデルのシリーズがあります。それが静岡の青島文化教材社(以下、アオシマ)からリリースされている『楽プラ・スナップキット』シリーズ。そのコンセプトを同社のホームページから拾うと、こんな感じになります。

・塗装不要:ボディ色をプラスチック材料の着色で再現することにより塗装不要となりました
・接着剤不要:はめ込み式を採用する事で接着剤が不要となりました
・少ないパーツで高い再現性:キットを簡略化しながらも1/32スケールで高い再現性を実現しました

『楽プラ・スナップキット』シリーズは、青島文化教材社からリリースされています。
『楽プラ・スナップキット』シリーズは、青島文化教材社からリリースされています。    長尾循

実はこのシリーズ、スタートしてからはすでにだいぶ時間が経っているのですが、塗装も接着剤も不要で、パズルのようにパチパチと部品を嵌め込むだけで完成するというのは個人的には少々物足りなく、さらに車種のラインナップが自分のストライクゾーンではなかったものですから、当初は『へぇ、こんなビッグワンガムのおまけ(例えが古くてごめんなさい)みたいなシリーズがスタートしたんだ』なんて傍観者を決め込んでいたのです。

ところが、気がつけば楽プラは非常に好調なセールスを記録し続け、今やアオシマの基幹シリーズのひとつにまで成長したのです。同業他社も同様のコンセプトのシリーズを新たに立ち上げるほど。いやはやおみそれいたしました。

もはや静観できないラインナップのひろがり

さらにトドメは、そのラインナップのひろがりです。

初期の製品はR32やR34のGT-Rとかケンメリのカスタム仕様とか、ハチロク・トレノなどの国産スポーティカーが中心でしたが、近年では軽トラックや商用車、さらにフォルクスワーゲン・タイプ1やタイプ2、フェラーリ512BBやランボルギーニカウンタックLP400などの欧州産ヒストリックカーにまで車種を拡大し、今後はさらにこの路線も拡充していくとのこと。

というわけで、冒頭のカウンタックとこちらは楽プラを使用して筆者が作ったジオラマなのでした。
というわけで、冒頭のカウンタックとこちらは楽プラを使用して筆者が作ったジオラマなのでした。    長尾循

こうなると、オールドスクールな老モデラーとしてももはや静観を決め込んでいるわけにはまいりません。

というわけでここ最近は、古巣のモデル・カーズ誌で連載を担当しているジオラマ記事にも頻繁にアオシマの楽プラを主役にした作例を掲載させてもらっています。今回ご紹介しているカウンタックLP400とフォルクスワーゲンのオーバルウインドウは、いずれも少し前の同誌に掲載されたもの。

クルマ自体がパチパチと簡単に完成する分、ジオラマのベースや建物に時間を割けるというのは、楽プラならではの利点だなと改めて感心している次第です。
(Special Thanks:model cars)

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    長尾循

    Jun Nagao

    1962年生まれ。企画室ネコ時代を知る最後の世代としてモデル・カーズとカー・マガジンの編集に携わったのち定年退職。子供の頃からの夢「クルマと模型で遊んで暮らす人生」を目指し(既に実践中か?)今なおフリーランスとして仕事に追われる日々。1985年に買ったスーパーセブンにいまだに乗り続けている進歩のない人。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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