グッディング・アメリアアイランド・オークション

●2017.03.10　アメリアアイランド／フロリダ／アメリカ
1月のアリゾナ州スコッツデイルに続きグッディングは、3月のアメリアアイランド・コンクール・デレガンス・ウイークに、選りすぐりの88台を用意してコレクターを出迎えた。

 
フェニックス／スコッツデイルのオークションを終えたグッディング&カンパニーは、続いてフロリダのアメリアアイランドでボナムスの翌日に行われた。ここでの目玉車両となったのが生産台数16台のジャガーXKSSとポルシェ911GT1のロード・ヴァージョンだ。このほかマツダ767Bやラ フェラーリ、マクラーレンP1、ポルシェ934/5、といった新旧のスーパーカーが中心となった顔ぶれが並んだ。

他のオークションはアメリアアイランド・コンクール・デレガンスを意識して多数の戦前モデルを持ち込んでいる。グッディングは戦前車を4台だけに留め、その代わりにスーパーカーや’60年以降のモデルを中心に据え、他のオークションとの差別化を図っていた。この読みは当たり、100万ドル超えが9台を記録すると共に、コンディションの良い拘った車両が多いことから高額で落札されていった。ちなみにアメリアアイランドでの落札総額は、3,056万8700ドルを記録したと発表されている。

ここで最高落札額を記録したのは、希少な1998年型ポルシェ911GT1ストリート・ヴァージョンの566.5万ドル／6億5,148万円で、以下2015年型マクラーレンP1／239.25万ドル／2億7,514万円、1989年型マツダ767B／175万ドル／2億0,125万円、1949年型アストン マーティンDB Mk-II／154万ドル／1億7,710万円、1993年型ポルシェ964ターボSライトウェイト／154万ドル／1億7,710万円、1990年型フェラーリF40／148.5万ドル／1億7,078万円、1977年型ポルシェ934/5／137.5万ドル／1億5,813万円、1955年型ランチア・アウレリアB24Sスパイダー・アメリカ／130万ドル／1億4,950万円、1965年型アストン マーティンDB5ヴァンテージ／110万ドル／1億2,650万円、2011年型ポルシェ997GT3 RS4.0／74.8万ドル／8,602万円が10ベストとなった。これらの顔ぶれからも、このオークションの方向性が見えてくる。

注目のジャガーXKSSとラ フェラーリは、どちらも強気の最低落札額と昨今のオークション景気から流れてしまった。今回の出品車は全般的に現在の相場より高めに落札されているが、これはローマイレージの極上車を意欲的に集めた結果と言える。しかし、ディーノ206GTやペガソ・ティーポZ-102B、ポルシェ911 2.2STやポルシェ964カレラ3.8RSRなどのように、買い手がイメージする額から外れた設定になると、全敗していることが分かろう。

グッディング・アメリアアイランド・オークションで最高落札額を記録したのは、1998年型ポルシェ911GT1ストリート・ヴァージョンの566.5万ドル／6億5,148万円だった。

ここでは25台のポルシェが用意された。356プリAから997GT3 RS4.0までが並んだ。この1971年型ポルシェ911 2.2Sは16.5万ドル／1,898万円で落札された。

16台のみが造られたジャガーXKSSは、オフィシャル復刻版の製作がアナウンスされたためか、18億4,000万円と思われる最低落札額まで入札が進まず、流れてしまった。