ポルシェに挑むホットハッチ メガーヌR26R vs ケイマンS 前編 回顧録

公開 : 2018.04.30 08:10

どんな道にも合うケイマン

いうまでもなく、ケイマンSの持ち味はハンドリングにある。どんな道でもケイマンSは、疑う余地なく素晴らしい走りを見せてくれる。2.7ケイマンのほうがよりデリケートで優れているという異論もあるだろうけれど、その差は50ps高い出力(295ps対245ps)を望む人なら引き替えにできる範囲だ。そしてケイマンのシャシーには、295psを受け止める十分な余裕がある。

車重1380kgのケイマンSは0-100km/h加速を5.4秒でこなし、最高速は275km/hに達する。背が高くてパワーでも劣り、そして発進加速だと駆動輪に荷重がかかりにくいルノーでは、この数値にはまるで歯が立たない。

けれど、0-100km/hが6.0秒で最高速が237km/hというスペックもまた十分に速い数値だ。R26Rはパワフルだし、1230kgという軽量ボディはケイマンSについて行くのに十分な武器になる。

オプション装着されたタイヤも考慮に入れなければなるまい。今回のR26Rが履いているのはトーヨー・プロクセスR888、つまり事実上のサーキット仕様なのである。

それでは後編で、勝負とまいろう。

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