ヴォグゾールはどうなるのか PSA傘下、今後の展望は 新社長を取材

公開 : 2018.08.26 10:10

より単純化された意思決定

だが、いまや意思決定のプロセスは変わった。社長業務は定義しなおされ、ノーマンの権限は大幅に拡大した。いちおうすべての決定はPSA総帥のカルロス・タバレス(ノーマンも10年以上彼の下にいた)とオペルCEOのミハエル・ローシェラーを経るが、それでも「いち早く単純明快に」なされる。

ヴォグゾールの歩みがまだおぼつかないことは、ノーマンもあっさり認めている。彼は現実主義者以外のなにものでもないのだ。

だが、彼の執務室から近くの会議室(いまや英国中で目にする「トゥルー・ブリット(真の英国らしさ)」のコピーをそえたアストラの広告が壁一面に掲げられていた)へ場所をうつすと、彼は英国自動車市場の概略についての説明をはじめ、その中でヴォグゾールの状況はひとびとが考えるよりもずっと良いことを示してくれた。

「ヴォグゾールを被災地みたいにいわれると、はらわたが煮えくり返りますよ」と彼はいう。「もっと改善できるのはまちがいありません。ただ今のところは、前とたいしてかわりないのですが」

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