現実の選択 毎日使える1000万円級スポーツカー対決 後編 回顧録

2018.09.22

サマリー

毎日使えるアンダー1000万円スポーツカー対決、求められているのは速さだけではありません。2日間にわたる比較試乗の結果最後に残ったのはポルシェとロータスですが、総合的にはベンチマークたるケイマンSの完成度が評価される結果となりました。

AUTOCAR JAPAN誌 77号

もくじ

格別な高回転型V8エンジン
真の意味で現実的な1台
スーパーカーらしいエヴォーラ
感動的なドライビング
トヨタ製と思えないV6エンジン
運転の楽しさではTT RSが最下位
最終ジャッジが決めづらい2台

感動的な高回転型エンジン

雨がやんで路面が乾き始めたところで、M3に乗り換えることにした。サーキット指向に振った「M3エディション」ではなく普通のモデルだが、今回の個体にはオプションの7速DCTが装備されている。

ターボ過給で簡単に太いトルクが出るクルマから乗り換えたあとだと、M3は最初のうちは低回転域での反応がやや鈍感に思えるかもしれない。しかし気合を入れ直してエンジンを5000rpmまで回してやれば、このクルマはその気合に見合うだけの走りを見せてくれるのはご存じのとおりである。

6000rpmに達する頃には過激なFQ-400すら相手にならないほどの強烈な走りとなり、そしてこの時点ではまだ最初のシフトアップを促すランプは点灯していないのである。

このV8がどれだけ高回転型なのか(最大出力は8300rpmまで回さないと発生しない)、回し切ったときの金属的な轟音がどれほど素晴らしいものか、チンタラ走っているだけでは忘れてしまいそうになるが、素晴らしく感動的なエンジンは数あれど、このM3のそれは特に格別である。モータースポーツのフィールをもっとも直接的に感じさせてくれるエンジンなのだ。

安全な四輪駆動のクルマから乗り換えると、後輪駆動のM3はやはり多少の注意が必要である。特に、まだ路面がトリッキーな雨上がりのコンディションではなおさらだ。グリップは十分すぎるほどあるが、本気で走り始めるとトラクションが問題になってくるかもしれない。

 
最新試乗記

人気記事