コンパクト・ピックアップ 復活の兆し 振り返る驚きのトレンド

公開 : 2019.01.06 06:10

ダッジ・ランページ(1982年)

ダッジは数十年続いたデトロイトの伝統を破って、1982年にランページを登場させている。コンパクトトラック市場ではGMとフォードが売上げを倍増させていたが、誰も前輪駆動モデルという冒険を行うものはいなかった。

ダッジはオムニとホライズンの骨格を用いてランページを創り出し、ペンシルベニアで生産されていたフォルクスワーゲン・キャディとスバル・ブラットのライバルとしてデビューさせたのだ。

販売初年度となる1982年の価格は6698ドルだった。三菱製50のスタートプラスが6408ドル、もっとも安価なD150の価格は6847ドルであり、いまにして思えば、ダッジの価格設定は前輪駆動トラックとは思えないものだった。

乗用車ベースのピックアップにフルサイズトラックが購入できるだけの金額を支払う顧客はほとんどおらず、特にD50が同等の実用性をより安価なコストで実現していることを考えればなおさらだった。

販売のピークは1982年モデルの1万7636台であり、1983年には8033台へと落ち込んだものの、販売最終年となった翌1984年には1万1732台とやや盛り返している。プリムス版のスキャンプが1983年に登場したものの、同年中には姿を消している。

注意:紹介した価格は2018年現在の価値に直すと、それぞれ1万7500ドル(195万円)、1万6700ドル(186万円)と1万7900ドル(199万円)相当となる。

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