ロードテスト ランボルギーニ・ウルス ★★★★★★★★☆☆

2019.07.14

操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆

ウルスのハンドリングは、多層的なキャラクターをみせる。最初は、これほど背が高く重いクルマが極めて高いパフォーマンスとグリップのレベルやレスポンスの割合を備え、容易にしっくりくることがわかってうれしくなる。ストラーダモードでのステアリングは驚くほど軽いが、扱いやすく操縦性に優れ、軽く流しているウルスは実に控えめに感じられる。

日常の速度域に入ると、運動性は次の面を現し、その俊足ぶりや敏捷性が、直線で見せる速さと同じくらい鮮明になる。タイトコーナーやジャンクションでは、爽快なまでの直観性や強烈な精確さでクルマを導けるさまが実に衝撃的。これより価格の低いパフォーマンスSUVのほとんどに比べ、一歩先を行っている印象だ。

ボディコントロールは、カスタム設定ができるエゴモードで3段階の切り替えができる、アダプティブダンパーのセッティングによって調整できる。横方向のコントロールは常に秀逸なので、コーナリング時の安定感をロールで乱されそうだという思いにとらわれることはまずないだろう。上下方向のタイトさは常に際立ち、舗装のいい路面では落ち着きを失わないが、A級道路でもB級道路でも路面が平滑でなくなるとややそれを拾ってしまうようになる。しかし、それもうまく飲み込み、速度を上げるほどになめらかさを増し、ダンパーはよりハードなモードに切り替わる。

最後のキャラクターは、サーキットにでも行かなければ顔を出さないが、いろいろと試す余地が多く好ましい。そこでは、グリップやパフォーマンス、安定性のピークに行き着くまでややプッシュしなければならないように感じる。また、ハンドリングやドライブトレインのさまざまなアクティブ制御が機能して、ドライバーがタイヤやシャシーに過剰な要求をしそうになるとそれを間違いなく教えてくれる。いっぽうでやや粗野に感じられ、真に夢中になれるハンドリングのバランスやアジャスト性、操作系のフィードバックがやや足りないところもみせる。

とはいえ、そのペースやグリップ、コーナーでのスタビリティやハンドリングの平静さを、これほど大きく重いクルマが実現するのを体感すれば、やはり驚かずにはいられない。

 
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