ロードテスト ランボルギーニ・ウルス ★★★★★★★★☆☆

2019.07.14

意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆

ランボルギーニがスーパーSUVを自称するウルスだが、そのスーパーさをルックスで十分に訴求できているだろうか。結論をいえば、テスター陣の答えはイエス。ただし、それは現代版LM002といえるような存在でないというのも、全員に共通する意見だ。

シルエット的には、これまでのこの手のクルマとしてはもっとも衝撃的なモデルといえるアウディQ8に近い。ただし、ルーフラインはもっと激しくリア下がりで、全体的な高さも低い。また、レンジローバーなどのフルサイズSUVの多くと比べても幅が広く、アルミのボディワークは数多くの折れ目や大きく開いたエアインテークを持つ。そうしたすべてが、これを生み出したランボルギーニが大胆極まりないスーパーカーのメーカーであることを見る者に思い出させる。

機械面では、議論の余地はあまりない。ホットVレイアウトのツインスクロールターボを2基備える3996ccV8は、ポルシェがカイエンターボに積むユニットのパワーアップ版で、文句なしにスーパーだ。荒々しくも高性能なエンジンで、650psと86.6kg-mを発生。最大トルクの発生回転数は2250rpmで、2285kgもの巨体をやすやすと加速させ、0-100km/hは3.6秒、最高速度は306km/hに達する。

トランスミッションは、ロックアップクラッチを備えるZF製8速ATで、低いギアは最大限のパフォーマンスを発揮するべくレシオが接近している。その先で駆動力は、トルセン式センターデフを介して前後へ分配。通常時はリアへ60%を割り振るが、必要に応じてその割合を最大87%まで増加する。いっぽうで、スノーモードや、オプション設定されるオフロードと砂地の各モードでは、フロントへ最大70%を伝達し、トラクションを最適化する。

走行モードはこのほか、標準状態のストラーダをはじめ、スポーツとコルサの、計6種類を設定。さらに、ステアリングやトランスミッション、エンジンのレスポンス、エキゾーストノートやサスペンションを個別にセッティングできるエゴモードが、アヴェンタドール同様に用意する。13.3:1というギア比の電動ステアリングも、スーパーカー的にクイックだ。

また、シャシーのテクノロジーは、クラストップを狙うクルマに相応しい内容。リアのデファレンシャルはトルクベクタリング機能を備え、四輪操舵はコーナリングスピードにもよるが、実質的にホイールベースを最大で600mmも短く、もしくは長くしたのと同じ効果を生むという。ウルスはまた、アクティブスタビライザーを装備する初めてのランボルギーニだ。

ブレーキはフロントに、440mmのカーボンセラミックディスクと、10ポットのキャリパーを標準装備する。テスト車はサーキットテストに備え、オプションのピレリPゼロ・コルサを履いていたが、そうでなくてもその強力なブレーキシステムによって、速さだけでなく制動性能も、2.2トンのSUVではありえないレベルに達しているのは確実だ。

 
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