英国版中古車のすゝめ クラシック・ミニとは一味違う エルフとホーネット

公開 : 2019.10.12 07:50  更新 : 2020.12.08 10:56

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「沢山のクラシックカーを所有してきました」と認めるのは、アーティストで俳優のジェイソン・クリストファー。「でもいまはこの1台のみです。郊外に住んでいるわたしにとっては、毎日の足でもあります。個性的で、ミニの自動車ミーティングに行っても他とは違う反応がもらえます」

「妻と出会えたキッカケも、妻がライレー・エルフを所有していたからです。彼女がエルフ・ホーネットの自動車ミーティングに現れて、タイプだ!と思ったんです。結婚式にはハインツ57ホーネットをウェディングカーとして持ち込みました」

ライレー・エルフ/ウーズレー・ホーネット
ライレー・エルフ/ウーズレー・ホーネット

「このクルマと同じ色の、状態のいいエルフも所有していたのですが、Mk2の方が珍しいのでこちらを残しました。ピーター・ミッチェルはとても良い1275ccのエンジンを組んでくれました。ディスクブレーキと12インチホイールの組み合わせも走りやすいです。Aピラーのパネルは年内中に交換予定です」

「カーディナル・レッドのインテリアに合う、Mk2ミニのシートを取り付けています。背骨の怪我で、乗り降りに支援が必要なので、こちらのほうが良いのです。普通のミニと同じく、ゴムサスペンションのドライブフィールはゴーカート。ハイドラスティックの方がより柔らかく、郊外の道を走るのにも最適です」

この個体には、とても珍しいステアリングコラムに取り付けられた、レブカウンターも付いていた。

掘り出し物を発見

ライレー・エルフ/ウーズレー・ホーネット 登録1967年 走行7万7066km 価格1万2995ポンド(175万円)

オリジナル状態が保たれたMk3。登録後しばらくは英国南部のワイト島で乗られていた。ボディ左前に小さな凹みがあるが被害は軽微。フロアパネルやサブフレームの状態も良い。

ライレー・エルフ/ウーズレー・ホーネット
ライレー・エルフ/ウーズレー・ホーネット

所有歴もしっかりしており、オリジナルのサービスブックも残っている。1971年までに2万9000kmほど走行し、7回の整備を受けている。ブレーキは2017年にオーバーホールされ、2010年と2012年、2016年には油圧ホースの交換を受けている。

ボディのスノーベリー・カラーは一度塗り直されているはずで、サビや退色も見られない。ホイールもきれいで、フロントは古いインディア、リアはマーシャルのタイヤを履いているが、溝は十分。未使用のスペアタイヤも付いている。

インテリアのレザーはオリジナルで、フロントシートにはシワとヒビがわずかに入っているが、リアシートは使った形跡を感じられない。ダッシュボードの木パネルもきれいだ。

エンジンの始動性も良く、心地よい排気音を響かせつつ、静か。走行性も悪くない。マニュアルの変速フィーリングも良い。ブレーキを踏む感覚には一癖あるが、ペダルの戻りは良好。油圧も50psiで安定しており、水温もNより下を保っている。車検も半年ほど残り、新車時のパンフレットも付いている。

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