古典的スポーツカー比較試乗 ケーターハム・セブン vs マツダMX-5 vs トヨタGT86 vs 日産370Z vs フォード・マスタング 前編

公開 : 2019.10.12 18:50  更新 : 2021.01.28 18:11

フロントエンジン・リア駆動に自然吸気エンジンとマニュアルギアボックスを組み合わせたモデルと言えば、かつてはスポーツカーの定番でしたが、時代の変遷とともにいまや絶滅危惧種ともいえる状況となっています。今回はそんな希少な5台の比較試乗をお送りします。

理想のドライバーズカー

理想のドライバーズカーに相応しい完ぺきなスペックというものを想像してみて欲しい。

英国のドライバーにとっては、まずはこの国の典型的な路上でも毎日楽しめることが重要であり、そのためには決してハイパーカーや派手なモデルである必要などない。むしろバランスに優れた手ごろなモデルであることが望ましく、いつでもどこでもドライバーとの深い繋がりを感じさせてくれることも条件となるだろう。

ケーターハムにはエントリーモデルの270から、驚くべきパフォーマンスを誇る620までさまざまなスペックが用意されているが、310Rにはグリップと速さ、実用性が完ぺきなバランスで備わっている。ま
ケーターハムにはエントリーモデルの270から、驚くべきパフォーマンスを誇る620までさまざまなスペックが用意されているが、310Rにはグリップと速さ、実用性が完ぺきなバランスで備わっている。ま

では、具体的なスペックとは?

まず、後輪駆動であることは必須であり、マニュアルギアボックスも外せない。エンジン位置はフロントが相応しいだろう。さらにエンジンはシンプルでレスポンスに優れた自然吸気が望ましい。

だが、こうした魅力的なスペックを備えた現行モデルを探すとなると、簡単には見つけ出せないことに気付くだろう。

実際、且つてドライバーにスリルを感じさせるには当然と思われていたこうしたスペックだが、いまや風前の灯ともいうべき状況にある。

その大きな理由が前輪駆動モデルの台頭であり、安定志向の動力性能と優れたパッケージングが主力モデルにとって当然の選択となっている。一方、サーキット向けのマシンはミッドシップレイアウトにご執心のようだ。

いまや絶滅危惧種 単なる偶然?

さらに、例えこのパナールに端を発するフロントエンジン・リア駆動というレイアウトを信奉するモデルであっても、強まる一方の燃費向上に対するプレッシャーによって、洗練されたオートマティックギアボックスとパワーと効率性に優れたターボエンジンの採用が進んでいる。

その結果、自然吸気エンジンとリア駆動にマニュアルトランスミッションを組み合わせたモデルは、いまや絶滅危惧種となっているのだ。

対照的な魅力:軽量級 vs 重量級
対照的な魅力:軽量級 vs 重量級

だが、まだ本当に絶滅したわけではない。慎重に新車市場を見渡してみれば、少なくとも5台はこの100年もの間、ドライバーにスリルを与え続けてきたメカニカルレイアウトを持つモデルを見つけ出すことができる。

ケーターハム・セブンにマツダMX-5(日本名:ロードスター)、トヨタGT86(日本名:86)、日産370Z、そしてフォード・マスタングだ。

確かに、多くの点でこの5台はそれぞれまったく異なるモデルであり、パワーもボディサイズも様々だが、古き良きスペックというものがこの5台をひとつに纏めている。そして、5台すべてが嬉々として7000rpm以上まで回るエンジンを積んでいるのも単なる偶然ではない。

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