ロードテスト アウディA1 ★★★★★★★☆☆☆

2019.10.14

走り ★★★★★★★☆☆☆

ブロンズのホイールはランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテを、ボンネット先端のエアインテークはアウディの偉大なるスポーツクワトロを、それぞれ想起させる要素だ。

それを踏まえれば、A1 35 TFSIのパフォーマンスは、それほど際立ったものではない。また、時として腹立たしくさえある。このエンジンが、コンパクトカーにすばらしくマッチしていることは証明済みなのだから。

6速MTがワイドレシオに過ぎるので、エンジンの高い実力がスポイルされている。
6速MTがワイドレシオに過ぎるので、エンジンの高い実力がスポイルされている。    MAX EDLESTON

ドライコンディションでは、テスト車のスタートダッシュは期待したほど素早くクリーンではない。間違いなく、1.5L直4は1500rpmで小型のターボチャージャーがフルに機能しても驚くほど穏やかにクルマを引っ張る。また、軽すぎるクラッチのミートポイントが尋常でないほど手前にあるものの、スローペースなドライバーにとっては、それほど不満を生む理由とはならない。

そうでないドライバーや、多少なりともスポーティさに期待してプレミアムハッチバックを購入するユーザーなら、エコに振りすぎたワイドレシオの6速MTゆえの勢いのなさは、フラストレーションの種だ。

パワーデリバリーは、リニアだが活発ではない。クイックに走るにはエンジンをハードに回して、ギアを頻繁にシフトし、大きなスロットル開度を保つ必要がある。悲しいかな、このエンジンはその求められる努力に見合うだけのキャラクターを持ち合わせてはいない。ほとんどの場合、このクルマはもたつきを覚える。

その裏返しとして、コンパクトカーとしては珍しく、0-97km/h加速でのシフトアップは1度で済む。にも関わらず、7.9秒というタイムは、1150kgと150psの組み合わせとしては控えめな数字に思える。

もっと安価なフォード・フィエスタSTを昨年テストした際には、これより1秒以上速かった。また、現実的な動力性能でも、このアウディは求められる水準に達していない。4速での48-113km/hは11.5秒で、フォルクスワーゲンUp GTIに2秒も遅れている。

アグレッシブなルックスに惹かれてこの中間グレードのA1を手に入れたオーナーなら、期待をくじかれるはずだ。最上位の40 TFSIなら、設定はSライン・コンペティション仕様の6速ATのみだが、データ上ではかなり元気さで上を行くように思われる。ポロGTIと同じ200psの2.0Lターボを積み、0-100km/hの公称値は6.5秒。この数字は、昨今の速いハッチバックを見回してもかなりのものだ。

A1 35 TFSIの長所を挙げるなら、20.2km/Lというツーリング燃費だ。40Lと小さい燃料タンクでも、航続距離が800kmを超える計算となる。

 
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