【オフィスチェアも運べる】BMW 4シリーズ(7) 長期テスト 進化を遂げたiドライブ

公開 : 2021.08.14 09:45

SUVが主役となった自動車市場に、2ドアクーペの居場所はまだあるでしょうか。最新BMW 4シリーズの実力を、長期テストで英国編集部が確かめます。

積算6590km リアシートにオフィスチェア

text:Piers Ward(ピアス・ワード)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
BMW M440iは、とても実用性に優れた2ドアクーペだと思う。例えば先日、在宅勤務が増える中で、オフィスの椅子を自宅へ持ち帰る機会があった。

BMW 4シリーズのリアシートを倒すことで、何とかねじ込むことができた。同僚からは、色々いわれたけれど。果たして無事に運ぶことができたオフィス・チェアは、自宅での仕事に活躍してくれている。

BMW 440i xドライブ・クーペ(英国仕様)
BMW 440i xドライブ・クーペ(英国仕様)

積算6764km 最高の1つに進化したiドライブ

20年に及ぶ開発の成果は興味深い。われわれの慣れもあるとは思うが、かつて多くのドライバーを悩ませていたシステムは、市場でベストといえる仕上がりになっている。

BMWのインフォテインメント・システム、iドライブが登場したのは2001年。新しい7シリーズが始まりだった。見慣れぬ電気じかけに、ディーラーで触れることすら恐れていた人がいたことを今でも覚えている。

BMW 440i xドライブ・クーペ(英国仕様)
BMW 440i xドライブ・クーペ(英国仕様)

しかし20年後、M440iに搭載されているiドライブは、現在のクルマに搭載されているシステムで、最高の1つにまで進化を遂げた。とても自然に操作できる。

その理由が、タッチモニターとロータリー・コントローラーを組み合わせたインターフェイスと、アップル・カープレイを介したほぼシームレスなスマートフォンとのリンク。

アイフォーンをワイヤレス充電パッドに置くだけで、スマートフォン内のアプリと音楽、電話などの機能がiドライブと同期される。特に操作することなく、出発できる。

直感的なロータリー・コントローラー

さらにロータリー・コントローラーが、iドライブ・システムの鍵。コントローラーは非常に直感的に操作できるから、モニターに触れる必要は殆どない。

多く並んだメニュー項目を簡単にスクロールして選べるし、電話番号やポッドキャストの検索も簡単。面倒なことはまったくない。

BMW 440i xドライブ・クーペ(英国仕様)
BMW 440i xドライブ・クーペ(英国仕様)

最近になって気が付いた問題が、Wazeと呼ばれるナビアプリ。このアプリを起動させると、ラジオがオフになってしまう。再びラジオを聞くには、5段階の操作を踏まなければならない。アプリが原因かもしれないが、少し面倒くさい。

テストデータ

テスト車について

モデル名:BMW 440i xドライブ・クーペ(英国仕様)
新車価格:5万4645ポンド(841万円)
テスト車の価格:6万2995ポンド(970万円)

テストの記録

燃費:11.1km/L
故障:なし
出費:なし

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