オレゴンの風に吹かれるクライスラーの廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.07.27 18:25

米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回はクライスラー、ダッジ、プリムスに特化したオレゴン州のヤードから、珍しいレストア向け車両や部品取り車を紹介します。

西海岸最大の「モパー」専門ヤード

米国オレゴン州サンディにある『ワイルドキャット・オート・レッキング(Wildcat Auto Wrecking)』は、西海岸最大の「モパー・ヤード」を自称しており、それは決して誇張ではない。

モパー(Mopar)とは「モーター」と「パーツ」を組み合わせた造語で、もともとはクライスラー系の純正部品を扱う部門の名称だが、愛好家からはクライスラーのクルマを指す総称としても知られている。今回紹介するジャンクヤードでは、数多くのモパーを見ることができるのだ。

クライスラー系に特化したジャンクヤードから、希少なクラシックカーをいくつか紹介したい。
クライスラー系に特化したジャンクヤードから、希少なクラシックカーをいくつか紹介したい。

敷地内にはクライスラー、デソート、ダッジ、インペリアル、プリムスのクラシックな乗用車やトラック、プロジェクトカー(レストア向け車両)、部品取り車など、1000台近くが混在している。

わたし達取材班は2018年にこのジャンクヤードを訪れた。レストア向け車両の価格は訪問時のものであり、今では変更されている可能性がある。また、すでに売却済みの可能性もある。

ワイルドキャット・オート・レッキングは、とても親切で知識豊富なスタッフによって運営されている。現在、水曜日から土曜日まで営業しており、見学は予約制となっている。

プリムス・フェザーダスター – 1976年

度重なる石油危機の中で、最大限の経済性を実現しようと、クライスラーは軽量な高性能車を発売した。1976年のみ販売されたプリムス・フェザーダスターは、数多くのアルミ部品とマニュアル・トランスミッションを採用し、通常のダスターよりも5%軽量だった。

同クラスで最も燃費の良いモデルであり、高速道路では15.3km/lを達成した。1976年式ダスターの約20%が、フェザーダスター・パッケージ装着車だ。

プリムス・フェザーダスター - 1976年
プリムス・フェザーダスター – 1976年

ダッジ・ランサー – 1961年

ワイルドキャット・オート・レッキングには、この写真の1961年式ランサー770を含め、ダッジ車が数多く置かれている。この個体は、走行可能な状態でヤードに持ち込まれたとのことなので、6気筒エンジンを復活させるにはそれほど手間はかからないだろう。訪問時の販売価格は2000ドル(約30万円)だった。

ダッジ・ランサー - 1961年
ダッジ・ランサー – 1961年

クライスラー・インペリアル – 1962年

9500ドル(約140万円)という価格は、このヤードで見つけた車両の中ではかなり高額な部類に入る。1962年製のクライスラー・インペリアル・クラウン・コンバーチブルで、特にボディの状態が良い。欠点は、走行不能なことと、ソフトトップが失われていて内装が傷んでいることだ。

新車当時、この美しいクルマを手に入れるために5770ドルを支払った人はわずか554人だった。

クライスラー・インペリアル - 1962年
クライスラー・インペリアル – 1962年

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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