BMW i4 詳細データテスト 傑作EV 4シリーズ譲りのハンドリング おすすめは下位グレード

公開 : 2022.01.29 20:25

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

i4の価格は、eドライブ40スポーツの5万1905ポンド(約805万円)からの設定で、Mスポーツ仕様になると5万3405ポンド(約828万円)となる。テストしたM50は、6万3850ポンド(約990万円)だ。これに有償ペイントやいくつかの追加トリム、オプションパッケージを載せれば、7万ポンド(約1085万円)をすぐに超えてしまう。テスト車は7万6715ポンド(約1189万円だった。

同等装備の4シリーズ・グランクーペと比べれば、およそ1万ポンド(約155万円)ほど高い。それでも、BMWにとって利幅が大きいのは、EVよりICEモデルだ。そのため、i4 M50は高額に思えるが、BMWとしてはやむをえない値付けなのだろう。

BMWの残価率は、常識はずれに高いポルシェのそれに及ばない。長期的に見ると、テスラ・モデル3と同程度になると予想される。
BMWの残価率は、常識はずれに高いポルシェのそれに及ばない。長期的に見ると、テスラモデル3と同程度になると予想される。

SUVタイプのEVの中には、このM50並みの速さとシャープなルックスを備え、価格はかなり下回るものもある。とはいえ、それらには期待できない運動性能面の魅力や、GT的な魅力を、このBMWは持ち合わせている。

エントリーレベルのタイカンはすばらしいドライバーズカーだが、M50よりやや遅く、しかも価格はオプション抜きで7万3000ポンド(約1132万円)もする。つまり、M50と同じ価格帯で、これほど全方位的な魅力を発揮できるクルマはないのだ。

もちろん、そうではないという声もあるだろう。最大の競合モデルとなるであろうテスラ・モデル3パフォーマンスと乗り比べて、慎重にチューンされた、地味に満足できるダイナミクスに価値を見出したなら、違う意見を持つかもしれない。

今回の寒い中でのテストでの電費は平均3.7km/kWhで、バッテリー容量から割り出される航続距離は299kmに達する。高速道路では4.7km/kWhとなり、航続距離は370kmを超える計算だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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