ボルボC40 詳細データテスト 強力な加速 物足りない静粛性と質感 望まれるエネルギー効率の改善

公開 : 2022.04.24 11:25

内装 ★★★★★★☆☆☆☆

C40のキャビンは、XC40で見慣れた眺めとそれほど変わらない。2018年にXC40をテストした際、われわれはスタイリッシュで、4万ポンド(約620万円)程度のクルマとしては高級感があると評価した。

しかし、C40は最上級仕様が6万ポンド(約930万円)近い。そうなると、違う見解を持ってしまう。

環境負荷の観点から、レザーなどの使用を控えるのは最近のトレンドだ。しかし、ステアリングホイールもシートも、通気性や吸湿性が悪く、長時間乗っていると蒸れるのは困りものだ。
環境負荷の観点から、レザーなどの使用を控えるのは最近のトレンドだ。しかし、ステアリングホイールもシートも、通気性や吸湿性が悪く、長時間乗っていると蒸れるのは困りものだ。    LUC LACEY

どこを見てもしっかり取り付けられていて、スイッチ類はしっとりした手触りが心地いい。ドアハンドルの機械的な音にも、満足感を覚える。しかしながら、2018年時点でさえ、安っぽいプラスティックが目につく部分はあった。それは目立たない低い部分だけでなく、明らかに視界に入ったり、手が触れることの多い操作部にも見つけられた。

ウッドパネルくらいはほしいところだが、加飾パネルはすべてプラスティック素材だ。等高線のようなパターンを施したシースルーパネルは、夜になるとバックライトに照らされて独創的な眺めとなるが、昼間見る限りは所詮プレーンなプラスティックにすぎない。

最近のEVの多くがそうであるように、インテリアにレザーは使われない。オプションのウール混紡シートは、個性的で魅力を感じる。だが、テスト車に装備されていたのはマイクロスウェードのシートで、高級感はあまり感じられなかった。

おまけに素材の通気性が悪く、長時間座っていると汗ばんで蒸れる。それはステアリングホイールの合成皮革も同じだ。その手触りは、ナッパレザーよりラバーのスポンジを思わせる。

室内スペースは予想通り、XC40と同等だ。まずまずだが、コンパクトSUVとして並外れて広いわけではない。後席は、大人が座っても十分なレッグスペースとヘッドルームがあるものの、長時間座っていて快適とはいえない。着座位置が低く、背が高いひとにはもも裏のサポートが足りないからだ。

おまけに、EV専用設計のライバル、テスラモデルYキアEV6の後席は、サルーン並みの広さがある。それに比べてしまうと、C40のリアシートは色褪せてしまう。

C40の荷室容量は、XC40のEVモデルより6L、ガソリンモデルと比べても39L小さいのみだ。ところが、413LというサイズはキアEV6やBMW iX3より小さい。

スロープしたルーフは、荷室容量にはそれほど大きな影響を与えてはいないが、後方視界はかなり制限している。高いリアデッキは、車間を詰めた後続車を視認しづらくする。離れたクルマについては、ルーフスポイラーが同じく邪魔をする。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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