【詳細データテスト】トヨタ・アイゴX 1クラス上のシャシーと洗練度 エンジンは非力 価格は高すぎ

公開 : 2022.05.21 20:25

購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆

2022年現在、シティカーを全面新開発することは、間違いなく財政的なリスクを伴う。シティカーのメーカーは、ユーザーに不満を抱かせずに、高額な豪華装備をどれだけ削ぎ落として、どれだけ妥当な価格設定ができるのだろうか。

もっともベーシックなグレードのピュアは、装備が非常に充実していて、価格は1万4805ポンド(約229万円)。Upやi10、ピカントのベースグレードはこれより少し安価だが、装備内容はアイゴXに及ばないところもあるので、ライバル車たちもとくに割安とは言えない。ただし、サンデロは価格が低く、しかも使い勝手がよりいい。

1年以内の値落ちは急激なものになると予想されるが、その後はほぼ横這い。エントリーグレードのピュアなら、今回のリミテッドより損失を抑えられるだろう。
1年以内の値落ちは急激なものになると予想されるが、その後はほぼ横這い。エントリーグレードのピュアなら、今回のリミテッドより損失を抑えられるだろう。

これにオプションを上乗せしはじめると、最後は手に負えないことになりかねない。グレードを1段上のエッジにすると、価格は1万6505ポンド(約256万円)になるが、装備が劇的によくなるわけではない。テスト車のリミテッドエディションは、シートヒーターやLEDライト、ワイヤレス充電器などが加わり、MTで1万9650ポンド(約305万円)、CVTだと2万750ポンド(約322万円)だ。

購入価格がそれほど低く抑えられないとしても、スモールカーの維持費は期待通り安い。燃費は文句なしで、1週間乗って20.6km/Lというテスト時の平均値は、ハイブリッドやPHEVでも及ばないものが多い数字だ。また、トヨタ車といえば、ずば抜けた信頼性で高く評価されている。それは歴代アイゴも例外ではなかった。

発売からさほど時間が経過していないので、ランニングコストは詳細がまだわからない点もある。しかし、気になるポイントがタイヤだ。18インチホイールはシャープなルックスに寄与するが、175/60R18というタイヤサイズは特殊。検索してみると、見つけられたのは3銘柄のみで、価格は1本120ポンド(約1.9万円)からだった。18インチタイヤとしてはとくに高いわけではないが、Aセグメントとしては予想外の出費となるはずだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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