【詳細データテスト】BMW2シリーズ FRの魅力は健在 220iは日常使いに おすすめは230i

公開 : 2022.06.18 20:25

使い勝手 ★★★★★★★★★★

インフォテインメント

われわれはしばしば、BMWのインフォテインメントシステムを絶賛してきた。理由は単純。市販されているものの中でベストだからだ。

この2シリーズクーペには、レスポンスが非常にいいタッチ式ディスプレイと、ロジカルな構成のメニュー、おなじみのダイヤル式コントローラーと、その周りを囲むショートカットボタンのパネルが備わる。

タッチ画面と実体スイッチがほどよく併用されたBMWの操作系は、新車市場を見回してもベストなものだ。大型ディスプレイの採用で、その使い勝手が損なわれるとしたら、納得できない変更だ。
タッチ画面と実体スイッチがほどよく併用されたBMWの操作系は、新車市場を見回してもベストなものだ。大型ディスプレイの採用で、その使い勝手が損なわれるとしたら、納得できない変更だ。    LUC LACEY

Apple CarPlayとAndroid Autoは標準装備で、いずれもワイヤレス接続に対応。それでも、純正ナビは使う価値あり。渋滞による遅れの予測はGoogleに劣らず、進行方向の指示はメーターパネルとヘッドアップディスプレイに表示することもできる。

それにも増して便利なのが、1〜8の数字が振られた1列のボタンだ。ここにほぼすべての機能を割り当てることができる。

それなのに、この便利な機能がいくつもなくなってしまうのはどうにも納得できない。夏のマイナーチェンジで大型曲面ディスプレイが採用されると、この番号付きボタンや、独立したエアコンパネルが姿を消す。新型2シリーズ・アクティブツアラーからは、ダイヤルコントローラーさえ姿を消してしまったのだ。

燈火類

アダプティブLEDヘッドライトはパワフルで、ナビゲーションのデータを使ってハイ/ローを制御するほか、対向車や歩行者を検知すると減光して眩惑を防止する。

ステアリングとペダル

右ハンドルのBMWは、幅広いトランスミッショントンネルを避けるためにペダルが右方向へオフセットする傾向にあるが、テスト車はAT車なのでさほど問題はない。とはいえ、スロットルペダルが右寄りなのはわかるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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