いまのMモデルの理想形 BMW M2 CS(1) 530psを獲得 研ぎ澄まされたハードを概説

公開 : 2025.11.20 18:05

M2に理想形といえるCS登場 3.0L直6は530psと66.1kg-m シャシーも強化 プレミアム感の高い内装 歴然の速さ 精緻で流暢、感覚的に豊かな操縦性 高速燃費は12.4km/L UK編集部が試乗

M2の理想形 ダックテールのトランクリッド

近年のBMW Mモデルには、ライトウェイトでパワフル、ハードコアなCS仕様が付きもの。このために、標準のMモデルの能力が低く設定されているのでは?と、疑う人もいらっしゃるはず。恐らく彼らの狙いは、そうなのだと思う。

果たして、現行のM2にもCSが投入された。疑心は抜きに、その完成度たるや秀抜。M部門のアイデンティティが具現化された完成形、M2の理想形と表現したくなるほど。

BMW M2 CS(英国仕様)
BMW M2 CS(英国仕様)

そもそも小柄なM2こそ、古くからのファンがMモデルを想像した時に思い浮かべる、典型的な姿ではないだろうか。販売は芳しくないようだが、サイズもシルエットも、高速なBMWらしい。ここに、従来の不備を改めるような、磨き込みが施されている。

見た目は、エアインテークが新しいフロントバンパーを獲得。ディフューザーも備わる。ルーフとミラーカバーはカーボンファイバー製になり、リアにも黒光りする巨大なディフューザーがぶら下がる。ダックテールスポイラー付きトランクリッドも、専用品だ。

3.0L直6は530psと66.1kg-m シャシーも強化

2993ccの直列6気筒ツインターボ・エンジンは、通常のM2から50psと5.1kg-mも強化され、530psと66.1kg-mを発揮する。厄介な騒音規制で、サウンドは控えめだが。エンジンマウントも、M2より硬い。

トランスミッションは、8速オートマティック。マニュアルの設定はない。ブロンズ仕上げの鍛造アルミホイールが功を奏し、車重はマイナス30kg。オプションのカーボンセラミック・ブレーキを組めば、更に軽くなるはず。

BMW M2 CS(英国仕様)
BMW M2 CS(英国仕様)

Mパフォーマンス・チューニング・オプションに設定される、チタン製エキゾーストも選択可能。通常のアクティブ・エグゾーストより、かなり重さを削るだろう。

サスペンションは、車高が落ちレートが高い専用のコイルスプリングと、アダプティブダンパーで武装。パワーステアリングとリアデフも、再調整を受けている。

実用的なキャビン ペダルはややオフセット

M2のキャビンは、驚くほど実用的。CSでもリアシートは残されており、平均的な身長の大人なら、4名が不満なく移動できる空間がある。乗降性が良いとはいえないものの、2ドアクーペとして真っ当な範囲にある。荷室も充分広い。

試乗車には、Mレーストラック・パッケージに付随する、Mカーボン・バケットシートとカーボントリムが装備されていた。前者はかなりタイトなシェルで、太ももと肩をガッシリ支えてくれる。座り心地は良いものの、普段使いで快適とはいいにくい。

BMW M2 CS(英国仕様)
BMW M2 CS(英国仕様)

右ハンドル車の場合、ペダルは相変わらず若干オフセットしている。アクセルペダルを自然に踏もうとすると、座面のサイドボルスターへ太ももが当たってしまう。それでも、ドライビングポジションは完璧だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

BMW M2 CSの前後関係

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