アルファ・ロメオがまさかの高級ミニバン導入? 「復活しても驚かない」と幹部 中国市場に焦点か

公開 : 2023.10.17 06:25

・バンタイプのモデルを長らく製造してこなかったアルファ・ロメオ、まさかのミニバン導入か。
・同社幹部は「復活しても驚かないだろう」と発言。中国市場向けの大型EVとして可能性はゼロではない。

大型の高級電動ミニバン 水面下で検討中?

アルファ・ロメオが高級ミニバンを作るかもしれない。デザイン責任者であるアレハンドロ・メソネロ=ロマノス氏がその可能性を示唆した。

この発言は、新型スーパーカー、33ストラダーレに関する独占インタビューの中で飛び出した。メソネロ=ロマノス氏は、かつて人気のあった商用車のT10(ロメオ)について「美しいクルマだった」とし、次のように付け加えた。「いつか復活しても驚かないでしょう」

アルファ・ロメオのミニバンが実現するとすれば、中国向けの大型EVとなる可能性が高い。(編集部作成予想CGイメージ)
アルファ・ロメオのミニバンが実現するとすれば、中国向けの大型EVとなる可能性が高い。(編集部作成予想CGイメージ)    AUTOCAR

公式な発表ではなく、単なる冗談かもしれないが、それほど常軌を逸したアイデアでもない。ミニバンは、主に中国での人気もあり、再び注目の的となっている。中国では、室内の広さはマルチスクリーンや高級ステレオと同じくらい贅沢な要素とみなされている。

ボルボは初のミニバン(EM90)を準備中で、フォルクスワーゲンはID.バズで好調、メルセデス・ベンツVクラスヒョンデはスタイリッシュなスターリア、レクサスは新型LMを欧州に投入している。

アルファ・ロメオは1954年から1983年まで、商用車ベースのミニバンとしてプロミスクオ(Promiscuo)という名のモデルを販売していた。同社のジャン・フィリップ・インパラートCEOによると、このモデルは非常に長い間販売され、今でもベストセラー車の1つであるという。

世界的な販売拡大を狙うアルファ・ロメオにおいて、ミニバン復活の可能性は決してゼロではない……。仮に実現するとしたら、単純にオペル・ヴィヴァロをリバッジするようなことはないだろう。ステランティスのSTLAラージ・プラットフォームをベースとしたミニバンを開発し、高級装備を載せるというのが現実的ではないだろうか。

2027年に計画されている大型SUVとともに、世界最大の自動車市場である中国への切符となるかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ニック・ギブス

    Nick Gibbs

    英国編集部ビジネス担当記者
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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