ついにタッチスクリーン導入へ アストン マーティンDBX 近く内装刷新

公開 : 2023.11.04 06:25

・アストン マーティンDBX、タッチスクリーンを採用へ。
・従来のタッチパッド式に代わり、DB12と同様のシステムを導入。
・販売の主力となる人気SUV、競争力強化へ。

インテリアを一新 自社設計のシステム導入

英国の自動車メーカーであるアストン マーティンは、主力SUVのDBXのインテリアを近くアップデートする予定であると、同社のローレンス・ストロール会長が明らかにした。スポーツカーDB12と同じく、新しいインフォテインメント・システムを導入するという。

DBXは現在、メルセデス・ベンツから調達したインフォテインメント・システムを搭載しており、タッチスクリーンではなくトラックパッドを使って画面を操作するが、一部のユーザーからは競合製品に遅れをとっているという指摘も挙がっている。一方、今年5月に発表されたDB12には自社設計のソフトウェアを内蔵した新しいタッチスクリーンが採用されている。

アストン マーティンDBX
アストン マーティンDBX

ストロール会長は第3四半期の決算説明会で、JPモルガンのアナリストであるアクシャット・カッカー氏の質問に答える形でDBXのアップデートを認めた。カッカー氏はDB12の新しいインターフェースに言及し、「多くの顧客がSUVのアップデートも待っているかもしれない」と投げかけた。

これに対し、ストロール会長は「DBXでは新しいインフォテインメント、新しいインテリアをDB12のラインに沿って導入し、近い将来に市場投入する予定です」と述べた。具体的な投入時期には明らかにしなかった。

アストン マーティンは今年、DBXの販売が好調だった中国市場で勢いを失っている。中国ではハイテク・インテリアが重視されており、BMW XMのような最新の競合車に対して後塵を拝している。

しかし、アストン マーティンによると、高性能モデルのDBX 707が牽引する形(約70%)となってDBXの世界販売台数は直近9か月で23%増加しているという。DBXは、今年これまでの同社全体の販売台数の半分強を占め、その重要性が浮き彫りになっている。

DBXは2020年に英サウス・ウェールズにあるセント・アサン工場で製造が開始され、2022年には最高出力707psのDBX 707が登場した。しかし、インテリアはほとんど変わっていない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ニック・ギブス

    Nick Gibbs

    英国編集部ビジネス担当記者
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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