四角い形=車内が広い 「車中泊も余裕」な有能SUV ヒョンデ・サンタフェへ試乗

公開 : 2023.12.15 19:05

ヒョンデの大型SUV、サンタフェが四角い形で一新 広い車内に高級感あるインテリア 思慮深くデザインされた大型SUV 英国編集部が評価

四角い形のおかげで車内が広い

ヒョンデ・サンタフェは、全長4830mm、全幅1900mm、全高1770mmある大型USVだ。トヨタランドクルーザー・プラドと、高さ以外はほぼ同じ大きさがある。

新型の発表会で、同社のチーフデザイナーを務めるイ・サンヨプ氏は、先代からの変化ぶりを強調していた。確かに、ふくよかにカーブを描いていた面構成からの大胆な方向転換といえる。

ヒョンデ・サンタフェ 1.6ハイブリッド(韓国仕様)
ヒョンデ・サンタフェ 1.6ハイブリッド(韓国仕様)

アウトドア文化の世界的なメインストリーム化にも触れ、それをスタイリングへ反映させたという。ちなみに、韓国のキャンパーたちは車中泊を好むらしい。外にテントを張る人は少ないそうだ。

このサンタフェは、韓国では既にディーラーヘ並んでいるが、グレートブリテン島では2024年の前半から販売が始まる。導入されるパワートレインは、1.6Lガソリンエンジンがベースのハイブリッド。プラグイン・ハイブリッドもラインナップされる。

最高出力などの数字は不明ながら、230ps前後になるだろう。トランスミッションは、8速オートマティックが組まれる。どちらも、現行サンタフェの改良版だという。

英国での価格も、まだ発表されていない。現行型は約4万3000ポンド(約795万円)からだが、恐らく上昇するはず。

街なかの景色を一変させそうな見た目のサンタフェは、四角い形状のおかげで、数字以上にサイズは大きく見える。そのため車内空間も広く、実用性も高い。確かに、少人数なら車中泊も余裕でこなせるだろう。

インテリアには実用性以上の高級感

シートレイアウトは2列と3列を選べ、どのシートにもUSBポートとカップホルダーが用意されている。最後列でも空間にはゆとりがあるが、必要なら2列目をスライドさせて広くすることも可能。エアコンの送風口も、独立して設けられている。

3列レイアウトの場合、荷室は限定されるものの、背もたれがリアガラスへ迫るほどではない。テールゲートは大きく開き、荷物も積みやすい。プレゼンテーションの資料には、開口部の幅も強みとして記載されていた。

ヒョンデ・サンタフェ 1.6ハイブリッド(韓国仕様)
ヒョンデ・サンタフェ 1.6ハイブリッド(韓国仕様)

インテリア・デザインは、実用性以上の高級感がある。内装素材の多くは上質で、クロームメッキ部品の多くも、実際に金属のような光沢がある。一部、そうではないものも含まれるけれど。

ダッシュボードは、竹のような風合いの化粧パネルで飾られ、上部にはインフォテインメント用モニターとメーター用モニターが一体になった、大きなパネルが据えられる。車載機能やエアコンには、実際に押せるハードボタンが用意されている。

フロントシートの周りには、収納がふんだん。背もたれを倒した姿勢がお好みのドライバーには、センター・アームレストの位置が少々後ろすぎるかもしれない。

リアドア後方のピラーには、カバーが倒れグラブハンドルになる仕掛けも隠されている。ルーフキャリアへ積んだ荷物を下ろす時に、有用だそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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