ロードテスト BMW X4M ★★★★★★☆☆☆☆

2019.11.24

100字サマリー

次期M3にも搭載されるだろう、Mの新エンジンを積んだスポーツアクティビティクーペ、X4M。速さは確かに一級品でしたが、SUVに求められる万能性については、残念ながら満足できるレベルに達していませんでした。

もくじ

はじめに
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
内装 ★★★★★★★☆☆☆
走り ★★★★★★★★☆☆
使い勝手
操舵/安定性 ★★★★★★☆☆☆☆
快適性/静粛性 ★★★★★☆☆☆☆☆
購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆
スペック
結論 ★★★★★★☆☆☆☆

はじめに

今回のテスト車は、伝統的なMモデルと同じように心揺さぶるものではないかもしれない。同時に、ニッチを埋めようと試みるBMWの商品企画担当者にとっては、進めたくてたまらないプロジェクトだっただろう。

2018年、X6の弟分にあたるX4は、初代モデルが登場してから4年で初のフルモデルチェンジを敢行。それから1年、この9月までの販売台数は40%以上も増加した。間違いなく、中型高級セダンと同程度の縦横サイズで、背が高いクーペタイプなどという、エンスージアストが顔をしかめるようなシロモノにも、小さからぬニーズがあるのだ。


誇り高きラインナップには、象徴的なトップモデルが付き物だ。そこで用意されたのが、このX4Mコンペティションというわけだ。標的はメルセデスAMGのGLC63Sであり、華やかなるアルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオであり、はたまたポルシェ・マカンターボである。

BMWのモデル展開の中で見れば、Mモデルの中で勢力を拡大中のSUV一派を構成するクルマのひとつで、X3Mとはメカニズムを共用する兄弟分ということになる。ちなみに今年、このモータースポーツ由来のブランドは、クーペとカブリオレ、それに4ドアと3タイプのM8も投入し、拡大を続けている。

来年には新型M3も登場する予定だが、それと今回のX4Mは無関係ではない。BMWは、これとX3Mを、来るべきM3のような走りにセッティングしたというのだ。もちろん、4WDシステムと高いドライビングポジションを別にすれば、だが。

また、BMWの新開発された3.0L直6であるS58ユニットの搭載車を、われわれがテストするのはこれがはじめてだ。おそらくこのエンジンは、次期M3にもこれとほぼ同じチューンで使用される。

つまり、X4Mコンペティションはかなり野心的なモデルであるとはいえ、Mブランドの中核たるハイパフォーマンスセダンの予告編という側面もある。はたして、本命への期待が膨らむことになるのか、それとも……。

 
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