クアトロポルテはおあずけ? マセラティ、発売延期を認める コスト調整で

公開 : 2024.01.26 06:05

・マセラティが開発中の次期クアトロポルテ、発売延期へ。
・高級EVとして2025年発売のはずが……さらなる開発が必要?
・サプライヤーとのコスト調整が原因か。

さらなる改良とコスト削減

イタリアの自動車メーカーであるマセラティは、高級セダンの次期クアトロポルテの発売を延期する。パワートレインの改良とコスト削減が理由と考えられる。

第7世代となる次期クアトロポルテは、現行のクアトロポルテとギブリに代わるEVとして2025年初頭に発売される予定だった。

次期クアトロポルテは同社唯一のセダンモデルとなる。(編集部作成予想イメージCG)
次期クアトロポルテは同社唯一のセダンモデルとなる。(編集部作成予想イメージCG)    AUTOCAR

しかし、マセラティは23日、本誌に対し、生産計画を「保留」にしたことを明らかにした。「この点については、すでにサプライヤーやパートナーに報告している」という。

発売延期の理由について、広報担当者は「パフォーマンスレベルにおいてリスクをゼロにする必要があるため」とオートモーティブ・ニュース・ヨーロッパ誌に語り、さらなる開発作業の必要性を示唆した。

マセラティは明言を避けたが、サプライヤーとの価格交渉が延期の理由の1つと考えられている。報道によると、親会社ステランティスは6%のコスト削減を望んでいるという。

次期クアトロポルテの正式発表は、早くても来年後半になる見込みだ。

電動化を進めるマセラティにとって少なからぬ打撃となることは間違いないが、新型車の発売延期は初めてではない。以前にも、グラントゥーリズモとグレカーレのEVバージョン「フォルゴーレ」の生産スケジュールを後ろ倒しにしている。

マセラティは2030年までに全ラインナップをEVとする計画で、内燃エンジン車は段階的に廃止していく。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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