ルノー・セニック 詳細データテスト 及第点の走り 長い航続距離 乗り心地や質感は今後の向上に期待

公開 : 2024.07.06 20:25

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

サプライヤーであるLGの技術改善により、セニックの2層式バッテリーは、メガーヌのそれよりエネルギー密度が6%向上している。しかも、メガーヌでは最上位グレードのアイコニックのみに装備されるヒートポンプが、標準装備となっている。

87kWhというバッテリーサイズは、もっと高価なプレミアムブランドのEVにも匹敵する。それでいて、実測1916kgという車両重量は、BMW i5などよりかなり軽い。その結果、リアルな日常使いでなかなかの航続距離を実現するEVとなった。テスト時の平均電費から算出する走行可能距離は504km、高速道路のみでも418kmだ。また、10~90%急速充電のアベレージも、114kWというなかなか優秀な数字をマークした。

主なライバル車と比較して、セニックの残価予想は良好だ。
主なライバル車と比較して、セニックの残価予想は良好だ。

4万5440ポンド(約922万円)という87kWhアイコニックの価格は高く思えるかもしれない。しかし、装備内容や航続距離を考えると、競争力は高い。エントリーレベルのテクノはバーゲン仕様ではないものの、4万ポンド(約812万円)少々から買えることには注目したい。その場合、ハーマンカードン製サウンドシステムやパノラミックルーフ、ヒーター付き電動フロントシートなどが装備されないが。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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