ロータス・エリーゼのレストモッド 電動・最強のGクラス 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(2)

公開 : 2024.12.27 19:05

マクラーレンアルトゥーラ

マット・ソーンダース(Matt Saunders)

間もなくお伝えする、2024年の英国ドライバーズカー選手権(BBDC)にも、優勝候補としてノミネートしているが、マクラーレン・アルトゥーラは筆者を完全に魅了した。しなやかで直感的。豊かなフィーリングを伝えつつ、終始安定している。

マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)
マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)

ミドシップでパワフルで、サーキットを高速に周回できるだけではない。極めて乗りやすく、公道での落ち着きも抜群。出色のマナーを生み出した、マクラーレンの技術者へ賛辞を送りたい。

当初予定されていた2022年から発売は大幅に遅れたが、同社は強い信念と忍耐を持って高次元に完成させた。過去に試乗したプロトタイプから、インタークーラーは再設計されている。それ以外の技術的な課題も、1つひとつ克服されたようだ。

すべてが解決済みだと信じたい。マクラーレン最高の量産車だと感じているから。

MGサイバースター

クリス・カルマー(Kris Culmer)

近年までのMGを、少し残念に見ていたのは筆者だけではないだろう。他メーカーを真似たような、安っぽいモデルばかりラインナップされてきたから。

MGサイバースター GT(英国仕様)
MGサイバースター GT(英国仕様)

親会社のSAICモーターは、MGのブランド哲学に惹かれたわけではないようだった。欧州市場で認知度の高いブランド名を、欲していただけのように感じていた。スポーツカーを生み出すことなく、約10年が過ぎたのだから。

また、従来のクルマ好きの気持ちを一瞬で奪い取るような体験を、バッテリーEVは当面提供できないだろうとも考えていた。しかしMGサイバースターは、そんな考えを吹き飛ばすのに充分だった。

スコットランドで試乗した電動のロードスターは、運転が本当に楽しく思えた。豪快にノイズを撒き散らすメルセデスAMG CLEと同じくらい、夢中になれたといっていい。マニュアルの、マツダMX-5(ロードスター)を超えてはいないけれど。

このベビー・スーパーカーが、MGへ追加されたことが非常にうれしい。それを実現させた、SAICモーターの心象も大きく改められた。

この続きは、英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(3)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    クリス・カルマー

    Kris Culmer

    役職:主任副編集長
    AUTOCARのオンラインおよび印刷版で公開されるすべての記事の編集と事実確認を担当している。自動車業界に関する報道の経験は8年以上になる。ニュースやレビューも頻繁に寄稿しており、専門分野はモータースポーツ。F1ドライバーへの取材経験もある。また、歴史に強い関心を持ち、1895年まで遡る AUTOCAR誌 のアーカイブの管理も担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、BMW M2。その他、スバルBRZ、トヨタGR86、マツダMX-5など、パワーに頼りすぎない軽量車も好き。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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