フォルクスワーゲン新型「Tロック」はこのデザインで発売? アグレッシブな外観へ進化

公開 : 2025.01.21 06:05

フォルクスワーゲンが年内の発表を控えている新型「Tロック」の画像がネット上で流出した。現行型よりもアグレッシブなデザインとなるようだ。欧州の環境規制に対応したPHEVモデルの導入も期待されている。

PHEVもついに導入か

フォルクスワーゲンのコンパクトSUV「Tロック(T-Roc)」の次世代モデルの写真が、今年後半に予定されている公式発表に先駆けてネット上に流出した。

写真は開発中のプロトタイプのインフォテインメント・ディスプレイまたはインストゥルメント・ディスプレイの一部を切り取ったものと思われ、現行のTロックよりもスポーティな外観であることがわかる。派手なフロントグリル、スリムなヘッドライト、エアロディスク風の大径ホイール、そしてフロントとリアのLEDライトバーが確認できる。

ネット上に流出した新型Tロックの画像。
ネット上に流出した新型Tロックの画像。

この外観は、昨年発売された新型パサートティグアン、ゴルフと足並みを揃えるものだ。

主要構造の多くもそれらのモデルと共有すると予想されている。おそらく、MQBエボ・プラットフォームを採用し、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドの各種パワートレインが選べるようになるだろう。

例えば、ゴルフには、1.5Lのターボチャージャー付きガソリン4気筒エンジンから2.0Lの4気筒ディーゼルエンジンまで、さまざまなパワートレインが用意されている。

Tロックとして初めてPHEV仕様も導入されるかもしれない。ゴルフの場合、1.5Lガソリンに19.7kWh(使用可能容量)のバッテリーと電気モーターを組み合わせ、合計出力204psと約140kmの電気航続距離を実現している。

Tロックは昨年フォルクスワーゲンブランドで2番目に売れたSUVである。SUVは同社の総販売台数480万台の47%を占め、販売面だけでなく環境規制の面でも非常に重要だ。今年から欧州で施行される新しい企業排出ガス目標の順守には、電動化モデルの存在が欠かせない。

欧州では、メーカーが2025年に販売する自動車の平均CO2排出量を93.6g/kmに抑えることを義務付けており、過去5年間の95g/kmという要件よりも厳しくなっている。

既存のTロックのパワートレインはすべて100g/kmを大幅に上回る排出量だが、ゴルフeハイブリッドPHEVの排出量はわずか6g/kmだ。

フォルクスワーゲンは以前に「ID.Roc」という名称を商標登録していたものの、EV仕様の導入予定はまだない。代わりにID.3のMEBプラットフォームをベースに開発した新型EVを2026年に導入し、そのギャップを埋める見通しである。

新型Tロックは今後数か月のうちに発表され、欧州での納車は年内に開始される予定である。

価格は、現行型と比較して若干上昇する見込みだ。

フォルクスワーゲンの広報担当者は、新型Tロックに関するコメントを控えた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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