【東京名所、39年の歴史に一旦幕】『ホンダ青山ビル』クロージングセレモニーで考えた「小さい会社」の未来

公開 : 2025.04.04 17:05

日産との話で露呈した、パートナーとは何か?

そうしたホンダの歴史を振り返りながら、ホンダの未来を考えると、ホンダ青山ビルの建て替えを行われるこの先5年間は、まさにホンダにとっての正念場になるだろう。

キーワードは、パートナーだ。

新たなるホンダ青山ビルがこの地にお披露目されるのは、2030年代初頭となる。
新たなるホンダ青山ビルがこの地にお披露目されるのは、2030年代初頭となる。    桃田健史

昨年来、日産自動車(以下、日産)と三菱自動車工業(以下、三菱自)との経営統合に関する協議が大きく動いている。

2月13日には、一旦白紙としてものの、3月25日には4月から社長に就任したエスピノーサ氏が神奈川県内の日産事業所で記者団に対して、ホンダとパートナーになるための再協議の可能性を否定しなかった。

また、報道ベースでは何度も日産との関係が取り出されながらも、日産の内田元社長は相手との協議を完全否定してきた、台湾の電子機器大手である鴻海(ホンハイ)精密工業にも動きがある。

同社は4月9日に都内で『EV戦略説明会』を実施する。一部報道では、三菱自がホンハイに対してEV生産を委託するとされている。ここに、日産、さらにホンダが絡む可能性についても報道されることがある状況だ。

ホンダとしては、ホンハイに限らず、今後様々な領域でのパートナー探しが本格化することは間違いない。決算報告や、各種の技術説明会で、ホンダの三部敏宏社長はこれまで何度も、パートナーとの連携によってホンダの変革にスピード感をもたせると強調している。

ホンダはこれまで、事業者としては基本的に『一匹狼』なところがあった。英国メーカーとの連携などがあっても、結果的に上手くことが進まなかった経験もある。そうした中で、日産、三菱自との連携(経営統合)はホンダにとって極めて珍しいことだった。

いずれにしても、新たなるホンダ青山ビルがこの地にお披露目される2030年代初頭には、ホンダの新たなパートナーが決まっていなければならないだろう。こうした様々な思いを抱きながら、青山一丁目交差点を後にした。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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