2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のステーションワゴン 10選 必要なものをすべて揃えたクルマ

公開 : 2025.04.26 18:25

9. フォード・フォーカス・エステート

デザイン:8点 インテリア:7点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:8点
長所:俊敏で遊び心のあるシャシー 改良されたエルゴノミクス 操作が楽しい
短所:高速道路での燃費はまずまず 質素で安っぽい内装 限られたエンジンラインナップ
最大の特徴:ハンドリング

欧州では何十年にもわたって、フォードの中型車(エスコートやフォーカス)はファミリーカーとして「定番」の地位を築いてきた。より広いスペースを必要とする人向けにステーションワゴンバージョンも用意されていた。

9. フォード・フォーカス・エステート
9. フォード・フォーカス・エステート

「フルタイム4WDと3モードのアダプティブダンパーを搭載したエステートとパワフルなハッチバックは、ダイナミックな面では最高レベルの洗練度を誇っている」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

SUVの人気が高まるにつれ、『フォーカス』は少し影が薄くなり、現行モデルが2025年に生産終了を迎えると、後継車は登場しない。

それでも、AUTOCARはフォーカスをかなり気に入っている。プジョー308 SWなどのライバル車のようなプレミアム感やPHEVは備えていないが、ドライビングやクルマを操作が好きな人にとっては数少ない選択肢の1つとなるだろう。

フォーカスはマイルドハイブリッドの1.0L 3気筒エンジンを搭載し、6速MTで最高出力125psのバージョンと、7速DCTで155psのバージョンがある。

どちらも優れているが、AUTOCARは安価なMT車を選ぶだろう。いわゆるホットハッチではないが、とてもナチュラルで満足のいく運転体験を提供してくれるし、不満を感じることはほとんどないだろう。

フォーカス・エステートは大柄ではないが、実用性は高い。トランク容量は608Lで、後部座席を折りたたむと1653Lになる。

ホットハッチを体験したい場合は、最高出力280psのフォード『フォーカスSTエステート』も選択できる。

10. シトロエンC5 X

デザイン:7点 インテリア:7点 パフォーマンス:7点 乗り心地とハンドリング:7点 コスト:7点
長所:しなやかでソフトなサスペンション しっかりとした造りのインテリア 経済的なパワートレイン
短所:ブレーキの感触がいまいち 時折ぎこちないトランスミッション 乗り心地が物足りない
最大の特徴:他とは違う個性

シトロエンは、他者とは異なる道を見つけるのが得意だ。『C5 X』は、その最も明白な証拠である。

10. シトロエンC5 X
10. シトロエンC5 X

「C5 Xは、魅力的で有能かつユニークな選択肢であり、同クラスのSUVに代わるかなり魅力的な選択肢である」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

クーペのスタイルとSUVのスタンス、そしてステーションワゴンの多用途性を組み合わせたこのフランス車は、独自の方法で実用性を追求している。これはステーションワゴンだが、我々が知っているようなものではない。

外観から明らかなのは、快適性が最優先されているということだ。もっとも、ダブルシェブロンの過去のモデルほど完成度は高くないが。

柔らかいサスペンションは不安定になることもあるが、それ以外はしなやかで楽な乗り心地を提供し、柔らかいシートは意外にもしっかりと体を支えてくれる。軽いステアリングと適度なボディの動きは、ゆったりとしたドライブに最適であるが、安定したグリップと正確なステアリングにより、運転が苦痛になることはほとんどない。

C5 Xは、精悍な外観とは裏腹に、広々とした快適な車内空間を備えている。また、後部座席を使用した状態で540Lという非常に便利なトランクも備えているが、PHEVでは485Lに減少する。

記事に関わった人々

  • イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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