最新のマクラーレンが最良のマクラーレン!アルトゥーラ2025年モデルの話【新米編集長コラム#31】

公開 : 2025.05.25 11:45

あちゃぁ、これは乗り逃げしたい

また、エレクトリックモードでEV走行をしなければ、ハイブリッドであることを忘れるほど自然なフィーリングで、乾燥重量1395kgは、2025年モデルで合計680psから700psへ進化したパワーユニットに対しては十分に軽い。

アルトゥーラのために開発された8速SSG(シームレス・シフト・ギアボックス)と呼ばれるデュアルクラッチは実にシームレスで、後退をEV走行で補うためバックギアを備えないという潔さ。当然軽さに貢献しているだろう。

『基礎は同じままかもしれないが、細部は進化を続けている』フィロソフィーが生かされている。
『基礎は同じままかもしれないが、細部は進化を続けている』フィロソフィーが生かされている。    平井大介

ステアリングは適度な重さで、しっかりと路面のインフォメーションを伝える。動的質感も高く、ひとつひとつの動きに節度があって機敏さもある。そして何より、やはりマクラーレンらしく、わかりやすく速い。それはV8と比べても遜色ないものだ。都内から東に向かい、高速道路の長いトンネルを抜けて海が見えてきた頃には、すっかりアルトゥーラの虜になっていた。

「あちゃぁ、これは乗り逃げしたい……」

この仕事をしていると年に何回か必ずやってくる、乗り逃げしたいという衝動。もちろん乗り逃げしたことは一度もないのでこうしてこの原稿を書いているのだが、それほど気に入ってしまうことは多々ある。

アルトゥーラの一番好きなところは、一挙手一投足、スーパースポーツカーとしての純度が高いところだ。この開発メンバーでもうひと回り小さいスポーツカーを作ったらどうなるのか、なんて妄想もわいてくるほど。

先日、初期からのマクラーレンに詳しいとある方と話していたら、2025年モデルでアルトゥーラがかなり進化したと力説された。個人的に比較できるほど前のモデルに乗れていなが、『基礎は同じままかもしれないが、細部は進化を続けている』フィロソフィーが、アルトゥーラを磨き上げたことは間違いないだろう。

最新のマクラーレンが最良のマクラーレン……とはどこかで聞いたことのある言い回しだが、少なくともアルトゥーラに関しては、2025年が最良であると断言しよう。いや、『最良』ではなく『最高』と書いたほうが今の気持ちに近い。また機会を作って乗りたいと思う。今度はスパイダーで、ぜひ。

マクラーレン・アルトゥーラのスペック

全長×全幅×全高:4539×1913×1193mm
ホイールベース:2640mm
トレッド:F1650mm R1613mm
乾燥重量:1395kg
エンジン:V型6気筒ツインターボ(M630)
排気量:2993cc
最高出力:700ps(エンジン605ps/モーター95ps)
最大トルク:720Nm(エンジン585Nm/モーター225Nm)
トランスミッション:8速AT(SSG)
燃料タンク容量:65L
駆動方式:MR
サスペンション:Fダブルウィッシュボーン Rアッパーウィッシュボーン
ブレーキ:F&Rカーボンセラミックディスク
ホイール:F19×9J R20×11J
タイヤ:F235/35ZR19 R295/35R20
荷室容量:F160L R124L
0-100km/h:3.0秒
0-200km/h:8.4秒
0-300km/h:21.6秒
最高速度:330km/h
価格:3300万円

2025年モデルからそれまでの680psから700psへと進化している。
2025年モデルからそれまでの680psから700psへと進化している。    平井大介

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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