【マツダS8Pヒストリー:後編】ジウジアーロがデザインした幻のコンセプトカー!FFのロータリーモデル誕生のきっかけに

公開 : 2025.06.27 11:45

イタリアンサルーン

さて今回オートモビルカウンシル2025に展示されたS8Pを眺めていると、当時のアルファロメオのパーツが様々な箇所で使われていることに気づいた。

まず、ホイールは『ジュリア・スプリントGTヴェローチェ』(カロッツェリア・ベルトーネ作)のものだし、ホイールもリング部分を加工したように見て取れる。ちなみにタイヤサイズも全く一緒の155-15/82だ。

来日したジョルジェット・ジウジアーロ氏と、マツダ・デザインのトップである前田育男氏。
来日したジョルジェット・ジウジアーロ氏と、マツダ・デザインのトップである前田育男氏。    中島仁菜

室内ではメーター類はヴェリアだし、ルームランプやそのステーも共通。S8Pをベルトーネの工房で作られた際、ひとつひとつのパーツの型を起こすのではなく、使えるパーツは積極的に流用したのだろう。その一方で分厚いシートなどは、当時のランチアあたりを想像させる。

間近で見たS8Pは、まさに当時のイタリアの雰囲気を存分に伝える上質なサルーンに感じられたのであった。

(終わり)

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    Shunichi Uchida

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    中島仁菜

    Nina Nakajima

    幅広いジャンルを手がける広告制作会社のカメラマンとして広告やメディアの世界で経験を積み、その後フリーランスとして独立。被写体やジャンルを限定することなく活動し、特にアパレルや自動車関係に対しては、常に自分らしい目線、テイストを心がけて撮影に臨む。近年は企業ウェブサイトの撮影ディレクションにも携わるなど、新しい世界へも挑戦中。そんな、クリエイティブな活動に奔走しながらにして、毎晩の晩酌と、YouTubeでのラッコ鑑賞は活力を維持するために欠かせない。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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