アウディ 2026年発売の次期型『RS6』でセダン復活へ 740psのPHEVも登場
公開 : 2025.06.19 06:45
アウディは第5世代となる次期型『RS6』で、EVだけでなくV8ベースのPHEVを設定する見込みです。2010年以来となるセダンボディも導入されるとのこと。現時点で判明している情報をまとめました。
V8エンジンを引き続き採用
アウディの高性能モデル『RS6アバント』は、2026年に第5世代へとフルモデルチェンジし、V8エンジンベースのPHEV仕様とバッテリーEV仕様が導入される見込みだ。両方のパワートレインを用意するのは、アウディ・スポーツにとって初の試みとなる。
次期型RS6アバントは、これまでで最もパワフルなモデルとなり、PHEV仕様で最高出力740psを発生すると見られている。また、ステーションワゴンのアバントに加え、2010年以来初めてセダンが用意される。

アウディ・スポーツは2年前、RS6を完全電動化すると発表していたが、これを覆し、内燃機関搭載車の開発を継続することになった。主要市場でのEV販売が予想より遅れたため、アウディは計画を見直し、エンジン車の販売期間を延長する方針だ。
EVとエンジン車ではプラッットフォームを使い分ける。EV仕様のRS6 eトロンは、フォルクスワーゲン・グループの『プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)』を採用している。一方、内燃機関搭載のRS6は『プレミアム・プラットフォーム・コンバッション(PPC)』を採用しており、これは2019年に導入された現行型のMLBプラッットフォームの進化形である。
詳細はまだ不明だが、エンジンに関しては、ポルシェが開発した従来の4.0L V8ツインターボガソリンエンジンを引き継ぐと見られている。しかし、厳しいユーロ7排出ガス規制に対応するため、トランスミッション内蔵モーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせたPHEVとなる見込みだ。同様のシステムはすでにポルシェやベントレーで採用実績がある。
ポルシェの影響も大
最近、PHEVの開発を裏付けるようなテスト車両が欧州で目撃された。小さな円形マフラーがセンター寄りに配置されており、ポルシェ・カイエン・ターボEハイブリッドを彷彿とさせる。また、目撃された車両には、電動モデルであることを示す「高電圧」のステッカーも貼られていた。
既存のRS6アバントは最高出力630psと最大トルク86.6kg-mを発揮するが、次期型PHEV仕様ではこれを上回るパワーを実現するはずだ。例えば、カイエンの最もパワフルなPHEV仕様では、合計出力740ps、最大トルク97.0kg-mを発揮する。

このPHEVパワートレインのさらに強力なバージョンが、改良型ポルシェ・パナメーラ・ターボS Eハイブリッドに採用されており、出力は782ps、トルクは102kg-mに達する。これにより、0-100km/h加速2.9秒と最高速度325km/hを実現している。アウディ・スポーツは次期型RS6で、この数値を目標とする可能性もある。
V8エンジンの開発は、ポルシェによっても後押されている。ポルシェは昨年、カイエンをはじめとするモデルでは今後も内燃機関を採用し、「ポルシェが開発し、ツッフェンハウゼンのエンジン工場で製造するV8エンジンの効率向上」に投資すると発表した。








































