トヨタ博物館の至宝 34選(前編) 黎明期を駆けた名車

公開 : 2025.07.19 18:25

キャデラックモデル30(1912年)

1912年のキャデラック・モデル30も革新的な1台で、高性能な電気スターターモーターと電気ヘッドランプを標準装備した最初のクルマだ。デルコ社製の電気系統により、始動用に24V、照明用に6Vの電力が供給された。

キャデラック・モデル30(1912年)
キャデラック・モデル30(1912年)

イスパノ・スイザ32CV H6b(1928年)

イスパノ・スイザは高級車製造で知られたメーカーで、1928年の32CV H6bは、航空機技術を応用した四輪サーボブレーキと、オーバーヘッドカムの6.6Lオールアルミエンジンなどを搭載。当時世界最高の自動車の1つと評された。

イスパノ・スイザ32CV H6b(1928年)
イスパノ・スイザ32CV H6b(1928年)

ブガッティ・タイプ35B(1927年)

戦前のグランプリカーの中で最も象徴的なクルマの1つであるブガッティ・タイプ35Bは、最高出力138psという当時としては非常に強力な2.3L 4気筒スーパーチャージャー付きエンジンを搭載し、驚異的なスピードを誇った。

この車両はフレンチブルー、後ろのベントレーはブリティッシュ・レーシンググリーンで、20世紀初頭に開催されたゴードン・ベネット・カップのカラーを彷彿とさせる、それぞれの国の国旗の色だ。

ブガッティ・タイプ35B(1927年)
ブガッティ・タイプ35B(1927年)

筑波号(1935年)

1935年から3年間に130台しか生産されなかった筑波号は、現在では非常に希少なクルマだ。外観はオースチン・セブンとよく似ている。737ccの直列4気筒エンジンを搭載した前輪駆動車で、東京自動車製造が生産した。車名は、関東地方にある筑波山にちなんだもの。

筑波号(1935年)
筑波号(1935年)

ダットサン11型フェートン(1932年)

日本で最初期に生産された自動車の1つが、1932年のダットサン11型フェートンだ。当初は創業者たちのイニシャルからダット(DAT、脱兎)という名前で発売されていたが、やがてその息子という意味でダットサンというブランドが誕生した。

ダットサンは1934年に日産に買収され、50年以上にわたりサブブランドとして活躍したが、1986年に廃止された。その後、2013年に低価格ブランドとして復活したものの、2023年に再び閉鎖となった。

ダットサン11型フェートン(1932年)
ダットサン11型フェートン(1932年)

ランチア・アストゥーラ(1936年)

イタリアのコーチビルダー、ピニンファリーナが設計し、1931年のパリ・モーターショーで初公開されたランチア・アストゥーラ。ラムダモデルの後継車として登場したカブリオレだ。

2972ccのOHC V8エンジンを搭載し、戦前のランチアの中でも特に希少なモデルの1つで、ペブルビーチとヴィラ・デステの両コンクールで最高賞を受賞した。

ランチア・アストゥーラ(1936年)
ランチア・アストゥーラ(1936年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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