ベントレー 次世代車コンセプト『EX 15』発表 最上級リムジン、ミュルザンヌ後継か

公開 : 2025.07.10 06:45

量産バージョンの計画は?

EXP 15は、まず第一にデザインのショーケースとして考案されたが、ペイジ氏によると、このジャンルを超えたシルエットが好評であれば量産化の可能性も高まるという。

EXP 15をショールームに並べることはできるのかと尋ねられると、同氏は「可能です」と答えた。

ベントレー『EX 15』コンセプト
ベントレー『EX 15』コンセプト    ベントレー

「(EX 15は)実現可能なパッケージとプラットフォーム、そして既存のメカニズムを基に設計されています。わたし達が知りたいのは、このコンセプトに興味を持っていただけるかどうかです」とペイジ氏は述べた。

具体的にどのプラットフォームを念頭に置いて開発されたかについては確証を得られなかったものの、兄弟会社のポルシェが次世代のフラッグシップSUV『K1』に採用するSSPスポーツ・プラットフォームが適しているだろう。

もし量産化されれば、EXP 15は2020年に生産を終えたミュルザンヌのあとを継ぐことになる。ベントレーにとっては、ロールス・ロイスファントムと直接競合するモデルだ。

ただし、量産化を判断する前に、ベントレーはEXP 15コンセプトへの反響を注意深く見守り、このアプローチの実現可能性を評価する予定だ。

「わたし達はGT市場を熟知しています。この市場はほぼわたし達が作り上げたと言ってもいいでしょう。その基盤は堅固です。顧客のことも深く理解しているつもりです。やりたいことも明確です。高級SUV市場でも、すでに相当な経験を積んでいます」

「わたし達が興味を持っているのはセダンです。フライングスパーは大きな成功を収めました。問題は、このプロポーションのクルマを今後も作り続けるか、それとももう少しレベルアップさせるか、ということです」

コンチネンタルGTやベンテイガを大幅に作り変える計画はない。しかし、ペイジ氏は、高級セダンの市場は変化しており、EXP 15のユニークな形状が新たな成功の鍵となる可能性があると述べた。

「伝統的なセダンの他に、何かあるのではないかということを探求しています。人々は、より高いシートポジションを求めるようになってきています。トレンドを見れば、SUVが常に成長を続け、セダンは安定しています。ですから、わたし達がまだ手をつけていない領域があるかどうかを探っているのです」

Q&A:ベントレーのデザインディレクター、ロビン・ペイジ氏

――後部座席の快適性に重点を置くようになったきっかけは、中国の顧客でしょうか?

「中国ではセダンが大きな成功を収めており、フライングスパーが人気です。そこは間違いなくお客様との接点を作れる領域です。もう1つは、顧客層が変化していること。米国でも、顧客にとって重要なのは目的地への到着方法です。この『到着の芸術』はプレミアムクラスにおいて重要な要素となります。彼らは非常に特別なイベントに参加し、到着時に注目を集めることを重視しています」

ロビン・ペイジ氏(左)と記者(右)
ロビン・ペイジ氏(左)と記者(右)    AUTOCAR

――では、ドライビングの楽しさなどはあまり重視されていないのでしょうか?

「(かつてのベントレー)3リッターは、ウルフ・バーナート自身が運転したクルマですが、ドリンクを飲むための後部座席も必要でした。これは当社の顧客にも共通しています。彼らは自分でクルマを運転します。そこが違いです。当社の顧客は運転が大好きですが、誰かに素敵な体験を提供して感動を与えたい場合もあれば、イベント会場に運転手付きでの送迎を希望する場合もあります。つまり、その両方を満たす必要があるのです」

――物理的なボタン操作とデジタル操作のバランスはどのように取るのでしょうか?

「両者を融合させます。物理的な操作や隠れたディテールで顧客を喜ばせたい。しかし、デジタル体験はコンテンツやアニメーションの面で非常に優れているため、安易に排除することはできません。お気に入りの音楽をスクロールで選曲したい。最新のナビゲーションシステムを使いたい……。これらもデジタル体験です。わたし達は両方を組み合わせています」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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