【連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#14 大貴族に巣食うエイリアン!

公開 : 2025.07.18 12:05

おまえはエイリアンか!

数日後。私は『カートップ』誌の撮影に向かうべく、大貴族号を発進させた。その数十秒後、心の底からゾッとした。

「カーロケ遠方を受信しました」

運転席下でマザーシップ(本体)を発見し、駆除に成功!
運転席下でマザーシップ(本体)を発見し、駆除に成功!    清水草一

生きてる。首をちょん切ったのに! おまえはエイリアンか! それとも『1匹見たら30匹』のゴキブリさん!?

ひょっとしてこのレーダーって、本体が別にあるヤツなのかも。昔、レーダー探知機が好きだった頃、レーダー部が別体になってる高級品があったような気がする。ひょっとしてソレ!? んでもって本体は、ダッシュボードの奥の奥、誰にもわかんない場所にあったりするのかもしれない。なにしろ初代オーナー様は大金持ち(たぶん)なので!

一時はマイロク・デポ練馬本社に持ち込んで処置してもらおうかと思ったが、その後型番をネットで調べ、マザーシップ(本体)の形状を確認。運転席下で発見し、駆除に成功した。大勝利だ!

はぁ~、これでやっとフェラーリV8を堪能できる……。

(つづく/隔週金曜日掲載、次回は8月1日金曜日公開予定)

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    清水草一

    Souichi Shimizu

    1962年生まれ。慶応義塾大学卒業後、集英社で編集者して活躍した後、フリーランスのモータージャーナリストに。フェラーリの魅力を広めるべく『大乗フェラーリ教開祖』としても活動し、中古フェラーリを10台以上乗り継いでいる。多くの輸入中古車も乗り継ぎ、現在はプジョー508を所有する。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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