ニュールンベルク・トイフェアで配布される特別なミニカーたち【長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:第10回】

公開 : 2025.08.27 17:00

ノレブとビアンテカーモデル

まずは、前回の本稿でも取り上げたフランスの『ノレブ』です。

写真でご紹介しているのは2007年のショー会場で配布された『300Cノレブ・バイ・パロテック』(クライスラー300Cベースのカスタムカー)、2008年の『シトロエンCメティス』、そして2009年の『フォルクスワーゲン・シロッコ』の3台です。

ノレブが2009年に配布した『フォルクスワーゲン・シロッコ』。
ノレブが2009年に配布した『フォルクスワーゲン・シロッコ』。    長尾循

いずれも通常品をベースに製作されたもので、同社の用意するフェア限定ミニカーは、毎年トイフェアのアイコン、木馬をあしらったモノクロームのパッケージに白いボディのミニカーという統一フォーマット。ミニカー本体にはイベントの文字やロゴは一切入りませんが、その毎年恒例のフォーマットを知る人は、パッケージングだけでノレブのフェア限定ミニカーとわかるというオトナな匙加減です。

逆に、自社のロゴやトイフェアのアイコンをボディ全面にあしらって元気いっぱいのアピールを見せるのは、日本ではいささか馴染みの薄い南半球はオーストラリアのミニカーメーカー、『ビアンテカーモデル』のフェア限定ミニカー。

ベースとなったミニカーが『オーストラリア・フォードのファルコン』というのが、またいかにも現地のミニカーブランドならではのチョイス。このモデルが配布されたのは2011年のことで、当時はまだ新進気鋭のブランドだったと記憶しています。

京商とフジミ

日本のメーカーも欧州の流儀に則り、フェア限定ミニカーを用意したりします。日本を代表するホビーメーカーである『京商』が2012年に関係者へ配布したのは、『日産スカイラインGT-R(BNR32)』。イベントの開催日時とアイコンの赤い木馬が、パッケージとミニカー本体、そしてベースにあしらわれたものです。

ミニカーの屋根にはKYOSHOのロゴも入れられています。メーカーによって表記があったりなかったりする生産台数ですが、こちらの製品の台座には『Special Edition 1 of 192 pcs.』と印字してあり、その希少性もアピールしています。

京商が2012年に配布した『日産スカイラインGT-R(BNR32)』。
京商が2012年に配布した『日産スカイラインGT-R(BNR32)』。    長尾循

そして最後にご紹介するのは、やはり我が国を代表するプラモデルメーカーである『フジミ』のフェア限定ミニカー。現在同社のラインナップは組み立て式プラモデルがメインですが、かつて同社はフェラーリなどの完成ミニカーを展開していた時期がありました。

こちらの1/43スケール『フェラーリ458イタリア』もその頃に製作されたモデルで、2011年に配布されたもの。特筆すべきはこのモデル、フジミ自社製ではなく1/43ミニカーの分野に関して協業体制をとっていたアメリカのトゥルースケールミニチュア謹製となっており、パッケージにはフジミのロゴ、ミニカーのボディにはトゥルースケールミニチュアのロゴと、ハイブリッドな仕上がりが珍しいフェア限定ミニカーとなっています。

長い歴史を誇るニュールンベルク・トイフェアだけに、他にもまだ多くのフェア限定ミニカーが存在します。今回取り上げられなかったモデルについては、また機会を見つけてご紹介できればと思います。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    長尾循

    Jun Nagao

    1962年生まれ。企画室ネコ時代を知る最後の世代としてモデル・カーズとカー・マガジンの編集に携わったのち定年退職。子供の頃からの夢「クルマと模型で遊んで暮らす人生」を目指し(既に実践中か?)今なおフリーランスとして仕事に追われる日々。1985年に買ったスーパーセブンにいまだに乗り続けている進歩のない人。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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