スマート・フォーツーが2026年に復活 モデル名は「#2」 直線基調の大胆ボディ獲得?

公開 : 2025.09.02 17:05

象徴的なコンパクトカー、フォーツーの後継モデルが2026年に発売 モデル名は「#2」 新たなパートナーと技術共有? ボディは直線基調で大胆なものに 生産は中国の工場で

フォーツーの後継モデルが2026年に発売

スマートは、象徴的なコンパクトカー、フォーツーの後継モデルを2026年に発売すると発表した。同社のCEO、ディルク・アデルマン氏は2024年に、開発プロジェクトは進行中で、実現の可能性を探っていることを認めていた。

スマートの新しい大型SUV、#5が無事に発売へ至ったことを受け、フォーツーの次世代も具体化が進んだようだ。モデル名は、2シーターであることと、現在の命名ルールへちなんで、#2となる。

スマート・フォーツーの後継モデル「#2」の予告画像
スマート・フォーツーの後継モデル「#2」の予告画像    スマート

スマートはコンパクトSUVの#1を提供しているが、#2はそれより小型。ブランドでは最も小さく、安価なモデルに据えられる。開発の主体はメルセデス・ベンツだが、合弁パートナーのジーリー・ホールディングスが有する、中国の工場で生産される見込み。

パートナーとの共有で開発は理に適う

#2は、現在の他のスマートと同様にバッテリーEVとなるが、技術的な情報は明らかになっていない。アデルマンは以前、新型プラットフォームの開発は予算面でパートナー探しが影響すると、AUTOCARの取材へ答えている。

「欧州では、シティーカー市場は大きくありません。(従来の)フォーツーの年間販売は、多くても10万台でした。これは、プラットフォーム開発を正当化するのに充分ではありません。パートナーと共有すれば、コストや工場を共有でき、理に適うでしょう」

スマート・フォーツーの後継モデル「#2」の予告画像
スマート・フォーツーの後継モデル「#2」の予告画像    スマート

2026年の発売が決まったということは、望ましいパートナーが見つかったことを示唆している。あるいは、既存プラットフォームを流用した可能性もゼロではないだろう。

ジーリー・ホールディングスには、小さなパンダ・ミニというモデルが存在する。全長3.0mで、40psの駆動用モーターをフロントに搭載し、航続距離は199kmがうたわれる。この技術をベースに、スマートを仕上げることも不可能ではない。

ボディは直線基調で大胆なものに

従来のスマート・フォーツーにも、EV版のEQフォーツーは存在した。しかし、駆動用バッテリーは17.6kWhで、DCでの急速充電に対応せず、航続距離は159kmと充分とはいえなかった。その登場から7年。EVの技術は確実に進歩している。

スタイリングは、これまでと異なり、直線基調で大胆なものになると予想される。スマートが公開した予告画像では、カムテール風のリアと控えめなルーフスポイラーが見て取れる。空力性能を改善し、エネルギー効率を高めることが狙いだろう。

スマート・フォーツーの後継モデル「#2」の予告画像
スマート・フォーツーの後継モデル「#2」の予告画像    スマート

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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