二重人格な美しい野獣 RML P39 GTハイパーカー(1) ベースは992型911 ターボS

公開 : 2025.09.25 19:05

カーボンボディはゴールドを帯びた「芸術品」

車高は、油圧システムで瞬時に15mm下げられ、ノーズリフト・システムも備わる。同じ油圧系で動作するDRSウィングは、フラップを開くことで空気抵抗を23%減らせ、スロットル開度が98%以下なら自動的に閉じるという。

ダンパーは、3種類のプリセットが用意され、手元のダイヤルで選択可能。別のダイヤルを回し、トラック(サーキット)・モードにすると、チンスポイラーが展開する。

RML P39 GTハイパーカー(プロトタイプ)
RML P39 GTハイパーカー(プロトタイプ)

カーボン製ボディは、後付けキットとは別物。ゴールドを帯びた美しい「芸術品」といえ、ピラーからルーフ、リアバンパー側まで一体のパネルで19kgしかない。極めて精巧で、ボディシェルへ強力な接着剤で固定される。クラムシェル状のボンネットも軽い。

リアフェンダー前のエアインテークは、エンジンやブレーキの冷却用ではない。気流を後方へ受け流し、抵抗を3%減らすという。タイヤの溝の状態も、覗いて見れる。

可変アンチロールバーと後輪操舵は機能維持

伸ばされたオーバーハングと調和を取るべく、ホイールベースは100mm長い。トレッドも広い。そのため、サスペンション・リンクは完全なオリジナル。だが、ターボS標準のアクティブ・アンチロールバーと後輪操舵システムは、調整されつつ機能を維持する。

ポルシェに限らず現代のモデルは複雑で、システム動作の確認には相当な時間が割かれたという。ロールセンターなどは不変だが、ロワーウイッシュボーンにはシムを挟め、キャンバー角を調整できるそうだ。

RML P39 GTハイパーカー(プロトタイプ)
RML P39 GTハイパーカー(プロトタイプ)

この続きは、RML P39 GTハイパーカー(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

RML P39 GTハイパーカーの前後関係

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