4人乗り? フェラーリ新型EV、10月8日の情報公開に先立ちテスト走行開始

公開 : 2025.09.30 06:45

フェラーリ初のEVのプロトタイプが、マラネロ本社付近で目撃されました。これまでとは異なり、既存車両のボディではなく独自のフォルムを備えています。2026年の発売を前に、10月8日に情報が一部公開される予定です。

独自のフォルムを初めて確認

フェラーリは、10月8日に同社初のEVに関する情報を公開する予定だが、それに先立って公道でのテスト走行を開始している。

この新型EVは長らく謎に包まれてきたが、先週、イタリアのマラネロにあるフェラーリ本社付近でカメラに捉えられ、その姿が一部明らかになった。

フェラーリの本社付近で、プロサングエに似たような形状のプロトタイプが目撃された。
フェラーリの本社付近で、プロサングエに似たような形状のプロトタイプが目撃された。

公道テスト用のプロトタイプで、徹底的なカモフラージュが施されていた。これまでにもEVのプロトタイプが目撃されたことはあるが、それらはすべてマセラティレヴァンテのボディを使用していた。しかし、今回はまったく異なるフォルムが確認され、フェラーリ初の非内燃機関モデルの真の姿を初めて捉えたと言えそうだ。

フェラーリは新型EVを3段階に分けて発表する予定で、完全公開は来春まで待たねばならない。ベネデット・ヴィーニャCEOが確認したように、まずEVの「技術的な心臓部」が明かされる。これはプラットフォームとパワートレインに関する情報だろう。

その後、2026年初頭に「インテリアのデザインと質感」が発表され、春に最終的な姿が披露されるとヴィーニャ氏は述べた。

ヴィーニャ氏は以前AUTOCARに対し、EVは「正しい方法」で作られ、顧客が「大いに楽しめる」ようにすると語っていた。

今回撮影された車両は、V12エンジン搭載SUV『プロサングエ』と同程度のサイズながら、より空力特性に優れたフォルムを持つことが窺える。

リアドアを設置する十分なスペースがあるように見え、少なくとも4人乗りの設計になっていると推測される。

リアエンドでは、ルーフマウントのスポイラーリップと、大きく張り出したフェンダーが確認できる。いずれも、その形状はプロサングエに似ているように見えるが、実際の外観を隠すための巧妙なカモフラージュである可能性もある。

報道によれば、このEVの価格は50万ドル(約7500万円)からとなる見込みだ。納車開始予定は2026年末とされている。

EVはマラネロにあるフェラーリの新工場『e-ビルディング』で生産される。この施設には先進的なラインが設置され、最終的には高電圧バッテリー、電気モーター、eアクスルなど、パワートレイン全般の生産拠点となる予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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