解体するには惜しいヴィンテージな「廃車」 20選 ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.10.12 11:45

ポンティアック(1955年)

蔦の下に隠れているこのクルマも、かつては立派な姿だったのだろう。今や錆びて2つに割れ、真ん中から木が生えている。1955年式ポンティアック・スターチーフの4ドア・セダンと推測される。同年は4万4800台が生産された。

ポンティアック(1955年)
ポンティアック(1955年)

フォード・サンダーバード(1961年)

フォード・サンダーバードは1961年にモデルチェンジして3代目となり、弾丸のようなスタイリングが好評を博した。その外観は販売台数にも良い影響を与え、7万3051台が売れた。そうした栄光は確かに過去のものとなっているが、それでもまだ良質な部品がいくつも残っていた。

フォード・サンダーバード(1961年)
フォード・サンダーバード(1961年)

ダッジ・ダート(1974年)

この1974年式ダッジ・ダートがどんな特別仕様車なのか調べていたのだが、後部の白いストライプが前のオーナーの手描きだと気づくまで時間がかかった。

ダートは1960年から1976年までダッジのラインナップに存在した。初代(1960-1961年)はフルサイズ車だったが、2代目(1962年)でミドルサイズに縮小され、その後はコンパクトカーとして販売が続けられた。

ダッジ・ダート(1974年)
ダッジ・ダート(1974年)

フォード・ギャラクシー500(1963年)

この1963年式フォード・ギャラクシー500の2ドア・ハードトップを磨きたくなる衝動に駆られる人は、筆者以外にもいるだろう。何十年分もの汚れを落とせば、かなり見栄えが良くなるはずだ。車内の損傷を防ぐためドアが固定されている点に注目。米国の廃車置き場でこのような措置を見かけることは稀だ。

フォード・ギャラクシー500(1963年)
フォード・ギャラクシー500(1963年)

ポンティアック・チーフテン(1950年)

この1950年式ポンティアック・チーフテン4ドア・セダンは、どこかで銃撃を受けたようだ。あるいは銀行強盗の逃走車に使われたのかもしれない。後者なら、犯人たちが実際に逃げ切れたとは思えない。8気筒エンジン搭載車ですら0-97km/h加速に20秒近くかかるのだから。

ポンティアック・チーフテン(1950年)
ポンティアック・チーフテン(1950年)

ビュイック・スペシャル・コンバーチブル(1965年)

通常なら、ライオンズ・ヴィンテージ・ジャンクヤードでは、取り外されたオープントップの屋根の代わりにボンネットや防水シートを使う。だが、この1965年式ビュイック・スペシャル・コンバーチブルの場合、そんな手間をかける価値すらなかった。車両がここに届くずっと前に、内装はすでに腐り果ててボロボロになっていたからだ。

1965年にビュイックが生産した60万台以上の車両のうち、スペシャル2ドア・コンバーチブルはわずか3365台だった。つまり、かなりの希少車である。

ビュイック・スペシャル・コンバーチブル(1965年)
ビュイック・スペシャル・コンバーチブル(1965年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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