【連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#21 イタ車名物ベタベタ病!
公開 : 2025.10.24 12:05
触らぬ神に祟りなし!
前席周辺で一番ベタベタしているのは、運転席側のドアトリム上部。ここは、どこかの時点で安っぽい塗装が上塗りされたらしく、テカテカのベタベタで、ダッシュボード側面と接する部分は、表面がベロッと剥がれてしまっている。これは通常のベタベタ病とは症状が異なり、後天的なものらしかった。
一方、リアアームレスト内部のベタベタは、典型的なベタベタ病。触るとベタッと指に張り付き、強く触ると黒い汚れが指について取れなくなる(らしい)。こんなところにベタベタ病の巣窟が隠れていたとは……。

ではなぜダッシュボードの樹脂部はあんまりベタベタしていないのか?
私は道の駅でじっくり眺めてみた。
オレ「安ド、このクルマ、1回ベタベタ処理をしているっぽいな!」
安ド「してますか!」
オレ「してるしてる! ベタベタを剥がしてやり直してるよ! でも、リアアームレスト内側はやらなかったんだ! だからそこが超ベタベタなんだ!」
安ド「(確かめて)うわっ! こりゃベタベタですね! スイッチがこれじゃ、電動リクライニングもシートヒーターも使えませんね!」
オレ「うむ。触らぬ神に祟りなしだ!」
リアシートを使う機会などほぼない。このベタベタはこのまま放置し、ベタベタ病の貴重な標本として後世に伝えよう。
(つづく/隔週金曜日掲載、次回は11月7日金曜日公開予定)





























