荘厳なホールに100台のお宝 ウィリアムズ・ヘリテージ・コレクション(1) 珍な6輪マシンも

公開 : 2025.12.13 17:45

既成概念にとらわれない挑戦

ところが、このプロジェクトはすぐに頓挫した。「(F1界の重鎮、)バーニー・エクレストンさんによって、これは禁止になりました。パトリックさんは激怒したそうですが、今思えば正しい判断といえますね。コストが増大したはずですから」

それでも、FW08Bはカルンにとってもお気に入りの1台。「F1の核はイノベーションです。異端児的な技術者たちは、既成概念にとらわれない挑戦をしてきました」

ウィリアムズ・フォード FW08B(1982年式)
ウィリアムズ・フォード FW08B(1982年式)

その向かいにFW07が停まっている。「1979年に風洞実験されたマシンです。1980年は余裕でタイトルを勝ち取り、幸運が味方し信頼性があれば、1981年も優勝できたでしょう」。このマシンに載る、フォード製DFV V8エンジンも彼は好きだと話す。

「電子機器の数が少なく、(1992年の)FW14Bと比べると単純。図面はすべて残っていて、知的財産も保有するので、どんなマシンも再製作できます。セットアップは、パトリックさんに電話すれば確認できるでしょう」

画像協力:ジェームズ・ベアン(James Bearne)

この続きは、ウィリアムズ・ヘリテージ・コレクション(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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