2000年代を代表するハイパフォーマンスカー 30選(前編) 世界中のドライバーに憧れを抱かせた名車

公開 : 2025.12.28 11:05

アウディR8(2006年)

2006年にアウディ初のスーパーカー、R8が登場し、多くの人々の度肝を抜いた。R8という名はル・マンで勝利を収めたレーシングカーに因んで名付けられた。ランボルギーニガヤルドの兄弟車だが、どういうわけかそれ以上に優れており、AUTOCARはドライバーズカーとして高く評価している。

当初、R8に搭載されたのはRS4と同じ4.2L V8エンジンのみで、トランスミッションの種類だけが選択可能だった。オプションの6速オートティック『Rトロニック』は決して最高とは言えなかったが、オープンゲート式6速マニュアルはこれまでになかったドラマ性を生んだ。後にランボルギーニ由来の5.2L V10エンジンも追加されている。

アウディR8(2006年)
アウディR8(2006年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「日常使いできるスーパーカーとして、R8に匹敵するものはほとんどない。欠点もまた少ない」

アウディRS6 C6(2008年)

2008年に初公開されたC6世代のアウディRS6は、自動車業界屈指の狂気じみたパワートレインを採用している。580psの5.0LツインターボV10エンジンが、おとなしいシルエットのセダンあるいはステーションワゴンに収められているのだ。

とはいえ、近づいて見れば、オーバーフェンダー、巨大なホイール、そして太いエグゾーストパイプが、アルミ製ボンネットの下に潜むモンスターの存在を隠しきれていないのは明らかだ。写真のナンバープレートが「666」であるのも無理はない……。

アウディRS6 C6(2008年)
アウディRS6 C6(2008年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「RS6の最大の強みは巨大なエンジンだが、BMW MやメルセデスAMGに対抗できるシャシーを獲得している」

BMW M3 E90(2007年)

2000年代、BMWは2世代のM3をリリースした。3代目となるE46型は2000年に登場し、343psの3.2L直列6気筒を搭載。後にパワーアップしたコンペティション仕様やCSL仕様が生まれた。特にCSLは希少性も高い。

しかし、アウディがV8エンジン搭載のB7型RS4を発表したことで、BMWは対応を迫られた。そして2007年、新開発の4.0L V8エンジン(420ps)を搭載したE90型M3を投入する。クーペ、コンバーチブル、4ドア・セダンの3種類のボディタイプで展開され、アウディへの直接的な対抗馬として位置づけられた。結局、勝利を収めたのはRS4だったが、E90もMモデルとしての優れた実力を証明した。

BMW M3 E90(2007年)
BMW M3 E90(2007年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「市販車に搭載されたV8エンジンの中でも、最も衝撃的なユニットの1つだ」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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