全長4.1mなのに6人乗り! シトロエン、大胆デザインの『ELO』コンセプト初公開 移動式ベースキャンプ

公開 : 2025.12.15 07:05

ブランドのあるべき姿とは

フロントとリアのランニングライトの突出部には、格子状の滑り止め加工が施されており、食事用の皿を載せるトレイになる。

ダッシュボード上部にも同様のテクスチャーが施されており、スマートフォンを運転席の横に置くことができる。

ELOコンセプト
ELOコンセプト

シトロエンは、従来型の「ダッシュボード」は存在しないと主張している。運転席は包み込まれるように独立した空間を形成しており、助手席はやや後方にオフセット配置される。

物理ボタンは最小限に抑えられている。始動スイッチとハザードランプスイッチはステアリングコラムに配置され、その他の機能はステアリングホイール上のビデオゲーム風のジョイスティック2本で操作する。

シトロエンによれば、自然光をたっぷり取り込むことを優先したため、バブル状のフロントスクリーンと低いショルダーラインが形成されたという。

シトロエンは、ELOコンセプトの量産化についてはコメントを控えた。親会社ステランティスのEV用プラットフォームが、こうした6人乗りレイアウトに対応しているかどうかはまだ明らかにされていない。

しかし、ELOコンセプトは、2022年公開の『OLI』コンセプトで見られた革新的な発想をさらに発展させたものであり、シトロエンの兄弟ブランドに大きな影響を与える可能性がある。例えば、フィアットは1998年のムルティプラで3列×3席のシートレイアウトを採用しており、ELOの量産化が可能になれば、ムルティプラも復活するかもしれない。

シャルドン氏は、ELOコンセプトが「シトロエンのあるべき姿」を表現していると述べた。同氏は以前、AUTOCARに対し、シトロエンブランドのポジショニングやアイデンティティに混乱があることを認めている。ELOはこうした疑問に答える意図があるようだ。

「ELOコンセプトは、100年以上続くブランドのDNAであり、創造性、大胆さ、親しみやすさ、責任感、独創性、そしてウェルビーイングへの貢献といった要素をすべて満たしています」とシャルドン氏は語った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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